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自治体の皆さまへ

【特集2】吉川市の学びを変える

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埼玉県吉川市

~1人1台端末のGIGAスクール構想をはじめ、教育改革の視点を中心として~
市では、学力・体力を主体とした認知能力とその基盤ともなる非認知能力を向上させ、自己肯定感を高めるためにこれまでの学びを変える試みが必要と考えています。自らの志を立て、育て、社会で生かすためには五つのアイテム「ICT」「情報」「心・体」「知識」「経験」を善く使えるようになることが大切であり、それらを高め、鍛える学び・教育活動を推進しています。その一部を紹介します。

[吉川市特任教育支援員 大西 久雄(おおにし ひさお)先生]
不確実で予測困難な時代、AIが社会の在り方を変える時代においては、「人間の強み」である文章を正しく読み解く力や対話力、教科ごとの固有の見方、考え方を使って表現する力、対話や協働を通じ納得解や新たな価値を生み出す力がますます重要になってきます。
これらの力を身に付けるために大切にしなくてはならないのが「学び方」です。

■リーディングDXスクール
「すべての子どもたちが輝くために」。1人1台端末とクラウド環境を活用した効果的な教育実践の学校間格差解消に向けた文部科学省のプログラム。吉川市はコンセプトを「DXにより多様な価値観、他者・自分のWell-beingを学び、探る」と定め、東中学校区を推進校区として今年度事業を推進します。

○さまざまな場面でのICT活用
(1)「個別最適」「協働的」学びの一体化
(2)「動画」「外部人材」などによるonlineの学び
(3)TPOを問わない端末の「文具化」による学び
(4)「効果的」「対話的・協働的」な会議・研修
(5)学び等の成果の公開・発信による地域普及

ターゲットキーワード:
・多様性
・自己肯定感

[東中学校 林 晴彦(はやし はるひこ)校長]
デジタルを生かした表現力、発信力を子どもたちが身に付けられるように、旭・三輪野江小学校と協力して取り組んでいきます。

■小中一貫教育
市の教育大綱が求める「学力向上」「非認知能力の育成」を目指すため、各中学校区による9年間の学びと育ちの連続性を重視した教育の充実を図り、主体的・対話的で深い学びを実践します。また、中学校区ごとに毎年度全校に研究委嘱を行い、推進しています。

[市教育委員会ICT推進担当 松岡 伸悟(まつおか しんご)指導主事]
1人1台のタブレットの整備が、子どもたちの学びを大きく変えていきます。「協働的」で「個別最適化」された日々の学習がもたらすのは、「一人ひとりを大切にした学び。」多様性を認め、誰一人取り残さない学びへの変革です。

■PBL(探求的な学び)
PBLとは、児童生徒が自ら問題を見つけ課題化し、その課題を解決するまでの過程でさまざまな知識を得ていくという学習方法。これまでの一斉型、一問一答型の授業ではなく、一人ひとりを大切にした「個別最適化された授業」を実現します。総合的な学習の時間を中心に進めていきます。

[関小学校 岡部 諭(おかべ さとし)先生]
授業を通して子どもたちは、学びがより自由で自分で問いを持って、主体となって進めるものだと感じたようです。我々教師も今後更なる授業改善を図り、子どもの「想い」や「問い」を大切にし、子どもの気持ちに寄り添った学びを進められるようになっていかなければならないと感じました。

■志ある善き使い手づくり
○地域の皆さまへ
「地域」は学び(学習材)の宝箱。学びを支える場です。「地域」の力が多様性を力に変えます。「地域」の皆さまには子どもたちの多様性を受け入れ育てる「ゆりかご」であってほしいと願っています。
市教育委員会 教育長 戸張 利恵(とばり りえ)

■PBL・プレゼン講座・大会
探究的な学習を通し、相手意識や目的意識を持った「分かりやすい」「効果的な」プレゼンテーションを作成し、発表する経験を通して、自己肯定感などの非認知能力や情報活用能力の向上を図ります。

[昨年度参加した 細田学園中学校 中村 美咲(なかむら みさき)さん]
私は今回の参加で3回目です。はじめは「おもしろそうだな」という思いから参加しましたが、中学校でのICT活用やプレゼンの活動につながり、学校生活に生かせることを実感しました。今年度、より自分の想いを形にできるようがんばっていきます。

■デジタル・シティズンシップ
今やデジタル社会。ICTに関わることは避けて通れません。「使ってはいけない」から「どう使えばよいか」への意識の転換を求められています。子どもたちがデジタル機器を使う「当事者」としての意識を持ち、社会の中で正しい使い手となるように導く。そこで注目されているのが「デジタル・シティズンシップ教育」です。

[旭小学校6年 山﨑 千穂(やまざき ちほ)さん]
今回の授業で、改めてスマホやタブレットをはじめとしたICT機器の活用について考えました。色々な情報が得られるようになった反面、依存症のような問題も出てきていて、よいところも気を付けなければならないこともたくさんあるんだと感じています。
技術が発達したことはとてもよいことですが、今まで使われていたもののよさも考えながら、ICTを必要な場面で適切に利用していくことが大切なんだと思いました。

■心音(ここね)教育支援
文部科学省は、ICTを活用したこころの健康観察を推進しています。市も教職員などの目とデジタルの強みを生かし、子どもたちのSOSや心の変化に気付く体制を整えていきます。

市ではすでにプログラムの開発に企業と共に着手し、推進校に実践をしてもらっています。

問合せ:学校教育課
【電話】984・3564【FAX】981・5392

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