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まちの見聞 特派員レポート

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埼玉県和光市

◆豊川稲荷神社
まちの見聞特派員 網代 雅代

謹んで新年のお慶びを申し上げます。
白子三丁目市場の小高い丘に、朱色の鳥居が見えるのをご存じでしょうか。急坂を上ると左手にお稲荷様が祭られています。ここは市内で時々見かける庭内神祇とは違い、豊川稲荷神社という名前があるそうです。
緑が激減してしまったこの地域ですが、神社を取り囲む樹木は何とか生き残り、人にも鳥にも残り少ない憩いの場所になっています。こじんまりした境内は、いつもきれいに掃き清められていて、無人であっても地域の人々の心がここに通っている証です。両側に鎮座するのはお狐様。朱色の前掛けには、ちりめんでかわいい飾りがついています。左右違った様子から手作りの温かさが伝わります。足元にはかわいい子狐がいます。稲作にご利益があるとされているお稲荷様。幸せそうな子狐の様子から、このあたり一帯に陸稲がふくよかに実り、頭を垂れて黄金に輝きながら風にそよいでいる風景を己の記憶のように思うのは、祖父からの聴き伝えの思い込みかもしれません。幼い頃、境内の片隅で、甘酒をふるまってもらったのは、確か初午の時。そんな思いから、昨年の初午の日にお参りに行くと、鳥居に真新しい紙垂。鳥居をくぐりお狐様に微笑んで、階段を上り、鈴の緒に手を伸ばすと、こちらも真新しくなっています。この地に住む人々のお稲荷様への思いは、つつがない日々への感謝の念と共に、今現在までつながっているのでしょう。これからも、この鎮守の森を皆で守っていきたいものです。
隣接する「南市場ふれあいの森」は、白子3丁目土地区画整理事業作業中とのこと。完成すれば、さらに地域の人の憩いの場所が広がることでしょう。お近くにお越しの折にはどうぞ一度、お立ち寄りください。

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