歩いて行ける近所の集会所や個人宅などで定期的に開催されている「地域交流サロン」が町内には29か所あります。その活動の様子を紹介します。
高齢化が進む中、歩いて行ける地域の身近な場所に、誰でも気軽に立ち寄り、交流できる定例的な集まりがあれば、という思いで町内各地の有志によって開催されているのが、「地域交流サロン」です。現在、各地域の集会所や個人宅などで開催される、こうしたサロンは町内に29か所あります(本紙3p下)。今回は、その内の2つの団体の活動を紹介します。
■10年続ける地域の交流サロン 姫宮南団地
◇月2回の地域交流サロン
「あら遅かったじゃない」部屋の扉を開けて入ってくる顔なじみに声がかかります。ここは姫宮南団地集会所。この日は月2回開催される「ぬくもり倶楽部」の日です。
この日も、いつものようにテーブルを囲んだ参加者同士のよもやま話から始まります。集会所で行われているカラオケの会や、自治会行事を撮影した古いビデオの上映会も案内され「みんな若いから驚いちゃうよ」「自分が写っているか見てみようかなあ」と盛りあがります。
「歌でしりとり」、バラバラにした文字から元の字を当てる「ことば遊び」が始まります。みんなが唄い、そして声を出します。「射的ゲーム」では並べたお菓子の箱をお手玉で倒し、点数を競います。シンプルなだけに、やっている内に夢中になります。みんなが点数に一喜一憂します。
・「ぬくもり倶楽部」の看板は参加者の一人が刺繍で作った力作。開催日には集会所の前に掲げられます。
◇開催回数は240回
この会は、10年ほど前、当時の自治会の役員さんたちの発案で始まりました。高齢化が進んでいる住宅地だから、みんなが集まって時間を過ごせる会をつくりたかった、と代表の馬場さんは振り返ります。
コロナ禍の中断もありましたが、定期的に続け、開催回数は240回になります。自治会の区域内にある集会所なので、高齢者が歩いてくるには疲れなくてちょうどいい、と事務局担当の松本さんは話します。
この会は、固定したメンバーではなく、誰でも参加でき、地域外から参加する人もあるといいます。会の終わりは、健康づくり体操。CDに録音された音楽に合わせて体を動かします。あっという間に過ぎた2時間。内容を企画した馬場さん、松本さんに脱帽です。
■健康と体力づくりの交流サロン 蘭の会
◇自宅を交流サロンに開放
「蘭(らん)の会」は、鴨宮さんが自宅(中島)の地下室を開放して開いている地域交流サロンです。運動器具が並ぶフロアで参加者同士、体を動かしながらの会話がはずみます。
鴨宮さんはかつて、都内でジャズダンススタジオを営んでいました。また、ヨガの専門家でもあります。町が地域で高齢者の皆さんが集まる場づくりを進めていると聞いて、6年前に自宅を「地域交流サロン」として開放しました。「定期的にみんなが集まり、交流できたら素晴らしいのでは」と思ったそうです。
愛犬家の鴨宮さんは、40年も前から捨てられた犬の保護活動を行ってきました。そのための場を自宅に用意してあったので、ここを会場としています。
◇健康づくりの輪がここから広がる
蘭の会の参加者は、週1回、めいめいに集まってきて体を動かします。「夢中になるので時間が過ぎるのが早く感じる」と参加者は口々に言います。鴨宮さんは、参加者の様子を見ながら、アドバイスし、指導していきます。
参加者の一人は「仲間がいるから続けられる。自宅だとサボっちゃって」と話します。
蘭の会には地域ごとに介護予防体操を広げることで高齢者の居場所づくりをしている「プラザサポーター」が多く、鴨宮さん自身もその一人。他にも何人かが町内各地の「地域交流サロン」などで活躍中です。
「ここにいる皆さんが、町のいろいろな場で活躍しているのはとても嬉しく、頼もしいかぎりです」と鴨宮さんは微笑みます。
■町内各地の交流サロン
[記事ID…5722](本紙二次元コード参照)
地域交流サロンは町内各地で開催されています。活動内容などはQRコード(本紙参照)からご覧ください。毎月の広報みやしろでも紹介しています。(今月は本紙8p)
※現在休止中のサロンもありますのでご了承ください
問合せ:高齢者支援担当(1階6番窓口)
【電話】34・1111 内線383
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