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自治体の皆さまへ

【特集】今伝えたい特集備え・自助・共助(1)

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埼玉県寄居町

自然豊かな寄居町。荒川の清流が秩父の山間から関東平野に流れ出す扇状地の要に発達した、山美しく水清らかな町。山地、丘陵、台地、低地と多様な地形に恵まれ、荒川が町の中央を流れます。
自然は多くの恵みをもたらすとともに、癒やしを与えてくれます。しかし、時として猛威を振るう。地震、台風、豪雨、土砂崩れ…。さまざまな自然災害が日本列島を襲っています。
令和6年能登半島地震は、新年早々、私たちに過去の大震災の記憶をよみがえらせる大きな衝撃を与えました。これからは「想定外」を想定しなければなりません。そのために必要なことは何か…。
私たちが日頃から何を意識し備えるべきか考えていきます。

■防災で最も大切なのは「自分の命は自分で守る」意識
▽危機管理防災アドバイザー 元東京消防庁特別救助隊/防災士 田中章さん
プロフィール:1959年埼玉県深谷市生まれ。消防40年の経験から、災害時リスクマネジメントをBCP戦略と併せ総合的に研究。全国各地で防災に関する講演を実施。テレビやラジオにも出演し、防災・減災に関する情報を発信している。
BCP…災害などの緊急事態における企業や団体の事業計画
〔経歴〕
・1979年東京消防庁入庁特別救助隊に入隊
・1987年寄居地区消防組合消防本部(現:深谷市消防本部)入庁埼玉県消防学校教官や消防署長を歴任
・2018年深谷市消防本部消防長就任
・2020年定年退職

東京消防庁特別救助隊、深谷市消防本部消防長を務め、現在は危機管理防災アドバイザーとして活躍していらっしゃる、田中章さん(上組)に防災のプロからみた「備えること」についてお聞きしました。

▽訓練に終わりなし~消防官として学んだ備えの重要性~
厳しい訓練を受け、数々の災害現場を経験し、消防官として40年務めました。一つとして同じ災害はありません。災害形態は似たケースはあるものの、全く同じ時間や場所はあり得ません。
「訓練に終わりなし」。消防官として基本的な精神論であり、日々の教育指導には欠かせない伝統的な格言となっています。災害に備えるための訓練(座学・実動)は、終わりがない備えなのです。これらの備えは「見る・聞く」だけでは不十分であり、「触れる・行動する」ことが大変重要です。人は見たり、聞いたりすることで自分ができるような感覚になりがちですが、行動し体験することで災害時に悩むことなく判断できる「体得行動」が可能になります。

▽自らできる備え「自助」
災害への備えの基本は「自己管理」です。自身が災害時における安全管理と基本行動マニュアルを習得すれば、自分と家族・地域を守るための準備ができます。
そして、家庭においては「非常持出袋」を家族全員が見える位置にセットしておきます。非常持出袋の中には、最低3日分の水や食料、応急救護処置セット、懐中電灯、ラジオ、モバイルバッテリー、アルミシートなどを入れておきましょう。食料は食べて継ぎ足す「ローリングストック※1」をお勧めします。
「ハザードマップ※2」では、自宅の位置や避難所などが、危険リスクに該当していないかを確認して「マイ・タイムライン※3」を作成し、居間等の家族全員が見られる場所に掲示しておきましょう。

※1 ローリングストック…普段から少し多めに食材、加工品を買っておき、使ったら使った分だけ新しく買い足していくことで、常に一定量の食料を家に備蓄しておく方法
※2 ハザードマップ…被害を最小限にとどめるための事前の備えとして、災害の被害想定、避難方法等の防災の情報を掲載したもの
※3 マイ・タイムライン…大雨や台風接近などによる風水害に備えて事前に作成しておく、自分自身の防災行動計画表

■寄居町ハザードマップ、マイ・タイムライン
いざというときに備えて確認・作成しておきましょう!
自治防災課で配布中。

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