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【特集】TDU東京電機大学×寄居町(1)

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埼玉県寄居町

■「まちデザインプロジェクト」~学生がまく、まちづくりの「タネ」~
昨年4月に寄居駅南口がリニューアルし、寄居町の新たなまちづくりがスタート。多彩な人材が寄居のまちづくりに参画し始め、関係人口が増加しつつあります。昨年9月には、東京電機大学大学院スタジオコース建築学専攻の学生が、まちの将来を考える「まちデザインプロジェクト」を開始し、11月にはデザイン案を発表するなど、寄居町のまちづくりは、新たなステージに入りました。

▽学生ならではの視点で、寄居のまちをデザイン
「まちデザインプロジェクト」とは、東京電機大学大学院の学生が、行政や町民の声を通じて、地域の現状や課題を学生ならではの視点で捉え、自由な発想で、建築や景観等をデザインして、提案する取り組みです。
学生は、5つのグループに分かれ、9月下旬から、実際に寄居のまちを歩き、町民からのヒアリングを行うなど、さまざまな活動を通じて、寄居の町の現状や課題を把握。それを基に解決策を考え、具体的な未来像をデザイン化し、グループごとに取りまとめました。
また、デザインされたまちのイメージは、建物の外観に加え、内装や住民の生活感、土地の起伏や植栽まで作り込まれ、学生たちのこだわりの詰まった精巧な模型として、リアリティのある提案資料となりました。
11月30日には、町民や行政に向け、それぞれのグループがプレゼンテーションを行いました。会場には町民のほか、町外からも多くの方が集まり、寄居町の未来像について、活発な議論が行われました。

▽学生による「タネ」まき
プレゼンテーションは、町内外から多くの方が参加し、寄居駅南口駅前拠点施設「Yヨッテコotteco」で開催されました。学生は、5つのグループごとにデザイン案を発表し、そのコンセプトや、寄居町が抱える課題の解決策などを提案。参加者も交え、活発な質疑が行われ、学生と町民をはじめとする参加者のまちづくりに対する想いと期待を垣間見ることができました。
学生の発表を聞いた町民の方は「今までにない発想と、実際に実現できると思える具体的な提案があり、大いに参考になった」と、自由な発想で描かれたまちのデザインに関心を示していました。
一方、デザインを発表した学生は「なるべく現実的な発想で、町の課題を解決できる提案を心掛け、リサーチを進めました。寄居町ならではの提案となるよう、既存の建物や町の特徴的な部分を生かせるよう工夫しました」と今回のデザインを振り返ります。
プロジェクトを統括している同大学院の日野准教授は「寄居町で行うプロジェクトは今年が初めてであり、短期間でリサーチし、発表まで進めなければなりませんでした。今後も回数を重ねることで、より精度の高い提案ができるようになると思っています。また、リサーチ等を通じて対話を重ねることで、町の皆さんにとっても、まちづくりに関する議論の「タネ」になると思います」と話してくれました。

▽「まちデザインプロジェクト」スケジュール
令和5年9月28日:学生による寄居町のまちなか調査、ヒアリング、行政からの説明
10月中旬:取りまとめ、課題整理、提案の作成
11月9日:大学内での発表
11月30日:寄居町でのプレゼンテーション(成果発表、成果品の展示)

▽日野雅司 HINO MASASHI
1973年兵庫県生まれ。東京大学工学部、同大学院で建築を学び山本理顕設計工場勤務を経て株式会社SALHAUS一級建築士事務所を共同設立。2007年~2010年横浜国立大学Y-GSA設計助手を務めた後、2017年に東京電機大学未来科学部准教授に就任。

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