中郷区長 荒井寿美子さん×峯岸町長×塚田区長 加藤雄樹さん
■「このままではいけない」と立候補
30歳最年少区長 塚田区長 加藤雄樹さん
秋田県出身。高校卒業後、寄居町近隣の企業に就職。勤務先、スーパーやコンビニ、学校が近いという点から2年前に寄居町への移住を決意。
■「女性だから」と尻込みしないで
唯一の女性区長 中郷区長 荒井寿美子さん
皆野町出身。結婚後は東京で生活し、昭和60年に寄居町へ。長年、町内で勤務し、現在は月10日程度パート勤務している。
寄居町では令和6年4月1日現在で約1万2300世帯が自治会に加入しています。自治会は自分たちが暮らす地域を安全・安心で住みやすくするために、地域住民の皆さんによって自主的に運営されている組織で、寄居町には67区あります。
現在、少子高齢化や単身世帯の増加、働き方の多様化など、さまざまな要因により区長に限らず、役員のなり手不足が問題となっています。
そこで、自治会運営を担う区長に令和6年度新たに就任した、男衾の中郷区長の荒井寿美子さんと塚田区長の加藤雄樹さんをお迎えし、就任時のエピソードや地域に対する思いを峯岸町長が伺いました。
■くじ引き、立候補なし
町長:本日は大変お忙しいところお時間をいただき、ありがとうございます。唯一の女性区長の荒井さん、最年少区長の加藤さんの存在を町民の皆さんに知っていただきたいと思い、対談をさせていただきました。早速ですが、区長になられた経緯を教えてください。
荒井:中郷区では、今年度私の班から区長を決めなければならず、班の中には仕事や、高齢等の理由で候補が少数に絞られました。最後はくじ引きで決めることになり、当たったら仕方ないという気持ちはありました。その決定前日に議会だよりが配られ、そこに女性の区長が一人もいないという記事が掲載されていて、それを見た夫が「これは出番ではないか、やってみたらどうだ」と背中を押してくれました。「夫ではなく私が出ていいのかしら」という葛藤はありましたが「長年地域の方々と関わってきたので、支えてもらいながら区長の仕事はできる」と後押ししてくれたので、区長になることを決めました。
町長:過去に地区の役員を務めた経験はありましたか。
荒井:班長しか経験がありませんでしたが、この班から区長を出さなければならないという思いでした。
町長:加藤区長は、在住2年で区長になるというのはかなり珍しいケースだと思いますが、どのような経緯でしたか。
加藤:塚田区も順番で班の中から選出します。今年度は自分の班が対象になり、集会所に集まりましたが、立候補は出ませんでした。僕はまだ地区のことをよく知らず、班長もやったことがありませんが、このままではいけないと思い立候補しました。
町長:今まではそこで暮らしている年数や地域の事情をある程度把握してる方が順番に区長になっているのが一般的でした。自ら進んでやりたいという方が少なくなっていて「地区の役員をする人がいない」など、なり手不足に関する相談も寄せられています。
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