今月のFujimist

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■いとう　みゆき　さん(イラストレーター)
皆さんは異国の地での一人旅に憧れたことはありませんか。英語がほとんどしゃべれない状況でありながらも、車を相棒にニュージーランドで1年間の旅路を描いたイラストをSNSに発信し、その行動力で夢をつかんだいとうみゆきさんは、あたたかく優しい色彩で描かれるイラストが特徴の、市内在住のイラストレーターだ。
きっかけは「楽しく穏やかに暮らしている一方で、なんとなく生きづらさも感じていて、夢に近づいている感覚がなかったんです。自分らしくいられる場所を求めて、せっかくなら遠くに行ってみよう」と一念発起し、先のことはあまり考えずに飛び込んだ。現地でレンタカーよりも安く済むと車の購入を勧められ、海外での車中泊の旅が始まった。誰もが一度はしてみたいと思うような旅に、優しい色彩で描かれるイラストがよりあたたかな印象を与え、心に染みるのだろう。その道中を発信したSNSは「こんな生活をめちゃくちゃしたい」と多くの人の共感を得た。自身の体験を描く際は、その時の感覚、音や空気、光が伝わるよう心掛けているという。なかでも左上のイラストは一番のお気に入りで、立っていられないくらい強い風の中、海に向かってたたずむ灯台の美しさを目の前にし、筆を動かす使命感にさえ駆られたと当時を振り返る。
富士見市のお薦めスポットを伺うと「富士見江川プロムナードが大好きで、イラストマップを描いてみたいです。さまざまな人と出会え、動物の置物が飾られたかわいい散歩道をたどると、朝日や夕日に染まった美しい空が広がる景色は至高です」と教えてくれた。
「漫画の連載も始まる予定で、私は自分の好きを描き続けることで夢をかなえることができました。今はインターネットを通じて世界へ発信でき、夢をかなえる手段もたくさんあります。皆さんも楽しみながら、夢に向かって進めますように」。そう語る彼女が描くイラストは、人々の心に夢をともし、陽だまりのような彩りを加えてくれる。

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