各隊員の活動を詳しくお伝えする地域おこし協力隊通信。第6回は高山陽平さんの活動を紹介します。
お世話になります。まちづくり観光課の高山と申します。
前職は都内の医療機器の商社に大学卒業後から10年勤めておりました。オートバイが趣味で、10年以上前から小鹿野や秩父に通っておりました。当時からずっと、移住したいと思っていたので嬉しいです。
私は、地域おこし協力隊として、主に2つを軸として活動しております。
(1)移住者の誘致と関係人口の創出
(2)地場産の柑橘を活用した商品開発
まず、(1)移住者の誘致と関係人口の創出の取組については、コロナをきっかけに、都心部を中心として働き方が変わる方が多くなった事で小鹿野や秩父への移住を検討される方が格段に増えました。その方々に向けて、町内のご案内やお試し住宅(三田川)を利用して実際に短期間、小鹿野町に住んでいただき体験をして貰う為の移住支援コーディネートを行っております。また、「ふるさと回帰フェア」といった移住促進イベントにおいても小鹿野町への移住検討をされる方に向けてのご説明とPRを行っております。今年の前半だけでも、20組を超える方が移住を検討するため小鹿野町に足を運んでくれました。現在の課題として、小鹿野町内で貸していただける空き家が足りていない事があります。もし、貸していただける空き家の情報をお持ちの方は、移住定住推進室まで情報を提供いただけますと嬉しいです。時折、小鹿野町観光交流館の移住相談窓口におりますのでせひお立ち寄りください。
つぎに、(2)地場産の柑橘を活用した商品開発では、小鹿野町の特産の1つ、秩父黄金かぼすや柚子を活かした「秩父トムジン」という蒸留酒の企画・開発をしております。ジンは、原料となるアルコールに柑橘の皮や和ハーブといった香りの良い香草を入れて蒸留するお酒です。一方、トムジンは出来上がったジンに少し甘さを加えて口当たりを良くしたタイプのジンとなります。
一般的には、砂糖を少しだけいれる事で甘さをつけますが、秩父トムジンは秩父地域産の蜂蜜を加える事で甘さをつけます。かぼすの皮はジンとの相性も良く、且つ親しみやすい味わいです。日本国内でのかぼすの生産量は1位が大分県で、小鹿野町や秩父市の産地を中心とした埼玉県は4位となります。割合としては大分県が98%で、2位から4位はほとんど差がない生産量です。大分県は生産量は多いものの、台風といった気候状況で完熟する事なく実が落ちてしまいます。冬まで実が成っているかぼすは貴重です。加えて、小鹿野町や秩父市は日中と夜間での気温差が大きい事で、実が熟しジューシーなかぼすになります。皮も柔らかな柑橘の良い香りが特徴です。都内飲食店にもPRを致しましたが、どの店舗においても評判が良かったです。
秩父黄金かぼすの皮を主役に香りづけを行ったトムジンも、飲みやすく香りが良いと好評でした。また、8月の後半に横浜で開催された、「ウイスキーフェスティバル in 横浜 2023」においてもお客様より良い評価を得る事ができました。そのままでも美味しいかぼすですが、ジンというお酒をフックとして小鹿野町のPRと実際に来てくれるお客さんを増やしていきたいです。秩父トムジンは現在、4作目までの企画開発を行っております。5作目は9月中を予定しております。
小鹿野町の活性化に寄与できるように引き続き精進してまいりますので何卒宜しくお願い致します。
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