◆縄文時代の「石器作りのムラ」の出土品を公開します
合角ダム水没地域には4つの遺跡があり、発掘調査の成果は『合角ダム水没地域埋蔵文化財発掘調査報告書』(1)(平成7年)と同(2)(平成13年)として刊行されています。また、出土した土器や石器などは小鹿野総合センターや旧両神中学校で保管し、これまでに報告されたものを含め出土品の整理及び調査研究を継続して行ってきました。
令和4年度には、新たに調査報告がまとまった同(3)下平遺跡石器編を刊行しました。
下平遺跡からは、石鏃(せきぞく)などの石器類が多く出土し、特に1号溝と呼ぶ湧水が流れた自然溝を中心にチャートや黒曜石の剥片、石くずが顕著で、1万点近い膨大な量が出土しました。これらのことより発掘当時より石器製作遺跡であることが想定されていました。
町文化財保護審議委員の田部井功氏を中心に継続して行われていた調査により、チャートや黒曜石を用いて作られた石器類の製作工程が明らかになりました。
また、令和3年度に実施した「塚越向山遺跡出土注口土器及び収納石器」(県指定文化財)の石器群の理化学分析の結果も、報告書には掲載されています。
今回の報告書に掲載した資料の収蔵展示作業が終了しました。そのため、下記日程で収蔵している小鹿野総合センターの特別公開を行います。皆さまに調査報告の成果をご覧いただける機会です。また、特別公開に併せて町内在住の画家吉田迪子氏が描いた小鹿野の文化財の絵画も特別展示します。ぜひ足をお運びください。
○小鹿野総合センター特別公開
期日:12月9日(土)~17日(日)
時間:9:30~16:00
※入場無料
問合せ:教育委員会・生涯学習課
【電話】75-0063
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