■ローカルサミットin武蔵国・ちちぶに参加して
町民の皆様、今年も梅雨が明けると暑い季節が到来します。どうかこまめな水分補給と休憩で熱中症対策には十分留意してお過ごしください。さて、5月31日(金)から6月2日(日)の3日間、「ローカルサミットin武蔵国・ちちぶ」が秩父地域を会場に開催され、全国から200名を超える方々がお集まりになりました。
サミットでは、様々な地域課題や今後の展望についての熱い議論が展開され、私も地元の町長といたしまして、3日間、議論に参加してまいりました。
サミット初日のプログラムのひとつとして、エクスカーション、「視察」という意味でございますが、小鹿野町では、倉尾の上郷地区に、参加者10名ほどがお邪魔しまして、上郷地区の歴史や住民コミュニティ「健交サロン」の活動についてご報告いただき、意見交換を行いました。上郷地区の皆様には活動報告だけでなく、手作りの郷土料理等をご用意いただき、参加者を大変温かく迎えていただきました。参加者からも「温かいおもてなしの気持ちに感動した。」とのご感想をお寄せいただいたところです。
2日目のパネルディスカッションにおきましては、私もパネラーとして出させていただきました。やはり地域を愛する人、そういう人を育てていくことが大事だという話をさせていただきました。
地域を愛さないと定住にも繋がりませんし、移住の方も地域の人が諦めているようなところには多分来ないのではないか。子どもたちには地域を愛する意識を醸成していきたいということも申し上げました。
最終日には、各分科会の結果発表があり、最後に大会実行委員長からローカルサミット宣言が発表され秩父地域1市4町の首長に手渡されました。この宣言では、全国から集まった志民が「ちちぶ」に蓄積された祈り、文化、産業などの独自の風土に触れ、自立した生活、文化の創造が日々の努力の重ねた工夫であることや、共有し分かち合う精神文化に裏付けられた人々の営みを、「ちちぶ」の地で確認できたこと。これからを生きる子どもたちや若者のためには、すべてを行政頼みとしてきた我々の姿勢を改め、地域の未来に投資する民間の「中間支援組織」などを生み出して、自立的な運営を行うことで、行政の負担軽減と民間事業の信頼性と協調性の向上を実現することが急務であること。土地に根付いた「場所文化」と、シニアの活力と若者のチャレンジ精神、この両者の相互作用を働かせ、独自の発想により自ら実行し、成し遂げる勇気が必要であること。この武蔵国・ちちぶから全国に向けて「ローカルから日本をつくる」ことを宣言する。という内容でした。
今回のサミットの議論のなかで、私が感じたことといたしましては、核となるリーダーがいて、賛同者が数名集まれば、しっかりとしたコミュニティが形成され、ものごとは動くのではないかということ。また、そういう形が望ましい地域ではないかなということを思いました。大変勉強になるサミットに参加させていただいたことに感謝をするとともに、宣言に書かれたことも示唆に富んだものであり、改めてローカル(地方)が元気になることが日本再生に繋がることを再認識するとともに、町長の職責の重さも痛感いたしました。
小鹿野町長 森 真太郎
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