■「樹木」の文化財
本年5月25日に、埼玉県では66年ぶりとなる第75回全国植樹祭が秩父ミューズパークで開催されます。
全国植樹祭は、豊かな国土の基盤である森林・みどりに対する国民的理解を深めるために、公益社団法人国土緑化推進機構と都道府県の共催により開催する国土緑化運動の中心的行事です。
秩父地域は緑豊かな地域ですが、町内には町指定天然記念物になっている樹木が5件あります。(1)「古鷹神社の杉」(3本)、(2)「一本杉峠の杉」(1本)、(3)「逸見家の欅」(14本)、(4)「坂本の大もみじ」(1本)、(5)「大徳院の一本杉」(1本)です。
最も樹齢が高いと推定されているのは「古鷹神社の杉」で、樹齢は400~500年と言われています。古鷹神社は上州・信州道沿いにあることから古くから通行の目印になったと思われます。大正5年(1916)に皆本沢を訪れた宮沢賢治一行も、この木を見たかもしれません。「一本杉峠の杉」も樹齢は500年と推定され、「大徳院の一本杉」も樹齢300年と推定され、延享3年(1746)の古絵図にも記されています。
天然記念物の樹木は、長い年月の内に、落雷を受けたり樹勢が悪くなり枯死していくこともあります。近年では、「古鷹神社の杉」と「逸見家の欅」に対し、天然記念物再生事業として、樹勢回復を目的に枯枝落としや土壌改良、薬剤塗布が行われました。
樹木も長い年月の中で、文化財として多くの方々により守られてきました。全国植樹祭を機に、町内の樹木の文化財にもご関心ください。
問合せ:生涯学習課
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