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自治体の皆さまへ

[特集]「特定健診」と「特定保健指導」(1)

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埼玉県川島町 クリエイティブ・コモンズ

■健康を守る第一歩
けんしん[健診]:健康診断あるいは健康診査の略語で、全身の健康状態を検査する目的で行われる。体の健康状態を総合的に確認するプログラムのこと。

○音もなく忍び寄る「生活習慣病」
生活習慣病とは、運動不足、偏った食生活、喫煙、ストレス、睡眠不足などが原因となって、高血圧や糖尿病、脂質異常症(コレステロール値が異常な状態)などになることです。
この状態を放っておくと、心疾患、脳梗塞などの重大な病気になる可能性が高くなります。
特に高血圧や糖尿病などは、自覚症状がないことが多いため、いつの間にか病気が進行してしまう危険があります。そのため、定期的に健診を受けて、自分自身の健康状態を常に正しく把握することが、生活習慣病の早期の発見・治療に重要です。

○あなたの健康を守る武器「特定健診」と「特定保健指導」
「特定健診」はいわゆる健診のことで、問診、身体測定、血圧測定、血液検査、尿検査などを行います。生活習慣病を早期発見し、対策に結びつけることが目的です。
「特定保健指導」は特定健診を受けた後に、結果に応じて、生活習慣の改善が必要な方を対象に行われる保健指導のことです。運動習慣や食生活、喫煙といった生活習慣を見直すことで、生活習慣病を予防・改善します。

○大切なのは定期的な健診の受診「年に一度は健診を」
「去年健診を受けたけど、どこにも問題がなかった。なので今年は健診を受けなくていいかな…」これはよくない判断です。
毎年健診を受けることで、体の中で起きている変化がわかります。これにより、自覚症状なく進む生活習慣病の早期発見と重症化を防ぐことにつながります。
また、前回と今回の健診結果を比べることで、「中性脂肪の数値が高くなりすぎているから、食べ過ぎに気を付けなければな~」と次の一年を過ごすことにもつながります。

○健診を利用して「いつまでも、健康に。」
「健康寿命」という言葉があります。これは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」を指します。世界保健機関(WHO)では、この健康寿命を新たな指標として導入しています。従来使われていた「平均寿命」という言葉の意味には、寝たきりや認知症などを患って介護が必要となった期間も含まれていました。
日本人は、平均寿命こそ世界有数の長さである一方、健康寿命との差、つまり健康上の問題で日常生活に制限のある生活をする期間は、平均で男性が約9年、女性が約12年と決して短くありません。
健康で自立した生活を送る期間である健康寿命。この期間をなるべく延ばし、健やかで心豊かな生活を継続して送るためには、生活習慣病の発症や重症化を予防し、いつまでも健康を維持することが大切です。そのためには、運動不足や食べ過ぎといった生活習慣の改善が不可欠です。
いつまでも、健康な生活を続けるために、「特定健診」と「特定保健指導」を活用してみませんか。

■あなたの健診の受診方法をチェック
年齢や加入している健康保険によって、対象となる健診が異なります。

◆あなたの年齢は?→16~39歳
→町が実施する「若者健診」を受診
公共施設や医療機関で受診できます。かかりつけ医または健康福祉課健康増進グループ(【電話】299-1758)にお電話ください。

◆あなたの年齢は?→40~74歳
○国民健康保険加入者ですか?→はい
→町が実施する「特定健診」を受診
該当者には案内通知を郵送します。ご確認のうえ、お申し込みください。

○国民健康保険加入者ですか?→いいえ
→加入している医療保険者で実施
勤務先の社会保険などが指定する機関で受診します。

◆あなたの年齢は?→75歳以上
→町が実施する「長寿健診」を受診
該当者には案内通知を郵送します。ご確認のうえ、お申し込みください。

■「あなたにとって健診とは?」 体験者の声、聞かせてもらいました
今回、特定健診・特定保健指導について、生の声を皆さんにお届けするために、医師として多くの方の健診を対応されている上野診療所の上野先生と、実際に特定健診・特定保健指導を受け、生活改善に取り組まれた、町内在住の小谷野さんからお話を伺いました。

○[Interview 01]無症状でも、油断しないで。
私は学生時代に進路を悩んでいたところ、当時の恩師の勧めもあり、都内で内科医になりました。当時の仕事は、亡くなった方の死因を究明するための解剖が大半でした。
タバコを吸う人の肺は吸わない人と違ってまっ黒だし、動脈硬化の人の血管はもうボロボロ。こうなる前になんとかしなければならないと痛感しました。
そんな思いから、生活改善や治療を人に勧めてきましたが、初期の生活習慣病は無症状のことが多いため、当事者に自覚が無く、なかなか本気になってもらえませんでした。
年に1度は健診を受けるべきです。そして症状が無くても健診結果を真剣に受け止めてほしいと思います。症状が体に出るころは、もう病気はある程度進行しています。健診結果で「危ないよ」と言われているうちに改善の努力をすることが、長く健康に過ごすための秘訣なんです。
上野診療所 上野邦弘先生

○[Interview 02]初めて受けた保健指導、生活改善のきっかけに。
私は勤めていた頃から、年に一回「健診」を受けるのが習慣になっています。そして、健診結果は「ギリギリ健康」というのが恒例でした。
ところが3年前の健診で、初めて「生活習慣病のリスクがあるという結果」と「保健指導の案内」が届きました。せっかくなので自分の身体を正常に戻す良い機会だと思い、指導を受けました。
自分の「一週間分の食事データ」と「毎日の血圧測定記録」を指導者に提出したところ、・味噌汁は一日一杯まで・めん類を食べるときは汁を残す・もっと乳製品を取るなど具体的なアドバイスをいただきました。独力では「頑張り方がわからない」ところ、専門知識のある方が懇切丁寧に指導してくださるので、頑張ろうと意欲がわいてきます。
その後、さっそく生活を改善。取組の甲斐あり、少しずつですが、健診結果より健康に近づくことができました。
町内在住 小谷野康子さん

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