認知症を自分らしく生きる ～あなたの笑顔を守る、地域の取組み～(1)

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川島町の高齢化率は38.2%(令和6年11月末時点)となっており、高齢者の増加とともに増えているのが「認知症」です。認知症と診断されても、症状の進み方には個人差があり、その人らしさや感情もあります。その人を理解し、できることを尊重しつつ、気持ちに寄り添った接し方を地域全体で行うことが大切です。

■認知症について知ろう!
認知症は、様々な原因で記憶や思考などの認知機能が低下し、日常生活や社会生活に支障をきたす病気です。認知症・軽度認知障がいの高齢者は、2040年に3人に1人の割合になるといわれています(令和6年5月認知症施策推進関係者会議資料より)。

■みんなに心地いいまちへ　地域の思いやり
○社会福祉協議会　生活支援コーディネーター　山田一志(やまだひとし)
各地区の住民ボランティアの皆さんと、地域の支え合いづくりをしています。
昨年度、三保谷地区の住民ボランティア団体「ホットコミみほや」の話し合いの場で、「最近認知症の方が多い。認知症の方に優しい地区にするために、どうすればいいだろう?」という意見がありました。多くの方に認知症のことを知ってもらうため、「認知症サポーター養成講座」で活動をすることに。
「認知症サポーター」とは、認知症を正しく理解し、認知症の方やその家族を自分のできる範囲で手助けをする人のことです。
講座では、家族への介護体験や、寸劇を披露。中でも、認知症の方への接し方をわかりやすく表現した寸劇は、ご好評を頂きました。
また、「ホットコミみほや」の皆さんは、三保谷地区だけではなく、全地区の集会所や民生委員、小学校の子どもたちへの講座でも活動しました。子どもたちから、「認知症は怖いというイメージが変わった。」、「認知症の方への接し方がわかった。」という感想も頂き、住民の皆さんに認知症を理解してもらえたと感じました。
これからも、お互いの暮らしを支え合えるような地域づくりを目指していきたいです。

○社会福祉協議会　地域包括支援センター　管理者　中田敏照(なかだとしあき)
地域包括支援センターは、高齢者を含んだすべての住民の方が暮らしやすい地域を目指し、人と人をつないでいます。
認知症の症状やその接し方は千差万別です。一人で悩み、抱え込んでしまうことも多い認知症の方や家族の支えになりたいと、多くの住民ボランティアの方が活動しています。
その活動のひとつが、「チームオレンジ」です。この取組みは、認知症を理解し、活動する人の輪を広げるために、令和5年度にスタートしました。チームのメンバーは、医療・介護の事業所や行政などが、認知症に関する問題の解決方法を考える会議に、住民代表として参加しています。

「認知症サポーター養成講座」、「チームオレンジ」については本紙5ページをご覧ください。

○地域包括支援センター(保健センター内)
【電話】049-299-5422
地域包括支援センターは、社会福祉協議会が運営しているセンターです。高齢者がいつまでも住み慣れた地域で暮らし続けられるように、介護・福祉・保健の専門職(主任ケアマネージャー・社会福祉士・保健師)がチームで支援していきます。
また、社会福祉協議会の「ふくし相談窓口」では、高齢者に限らず、さまざまな生活の悩み事を相談できます。小さなことでもお気軽にご相談ください。

■地域で支える認知症
認知症の方や、認知症の方を支える家族の方は、「人には言えない」、「見られたくない」などの感情から、一人で抱えてしまい、ひきこもってしまうことがあります。
そのような方にとって「安心して過ごせる場所」を増やしていくためには、地域の皆さんの「支え合いの心」が大切です。地域全体で認知症の方を支えるために、認知症の方、その家族、地域住民、専門家などが集う場所や、認知症を知るための講座などがあります。
「認知症の方を支えよう」と、何か特別な行動をするのではなく、「お互いが暮らしやすくするために支えあおう」という意識で、まずは自分ができることから取り組んでいきませんか。

◆[交流]オレンジカフェ
専門職による、認知症や介護に関する相談、情報交換、交流の場です。認知症について知りたい方、誰でもお気軽にご参加ください。
○オレンジカフェ伊草
日時：毎月第4火曜日の午後
場所：伊草公民館

○オレンジカフェやすらぎの郷
日時：毎月第3水曜日の午前
場所：老人福祉センター　やすらぎの郷

○オレンジカフェ平成の森
日時：毎月第2日曜日の午後
場所：介護老人保健施設　平成の森

問合せ先、今月の実施日時は、本紙18ページをご覧ください。

◆[交流]認知症を支える家族の交流会
認知症の方を介護する家族、介護経験者が集まり、介護の相談、認知症に関する勉強会、情報交換などを行っています。
日時：奇数月の第3木曜日　午後1時30分～3時30分

問合せ：地域包括支援センター
【電話】049-299-5422

◆[予防]脳いきいき教室
イスに座って行う体操や、みんなで楽しく会話をしたり脳トレをしたりします。外出の機会をつくることで、認知症予防をします。
日時と場所：
(1)老人福祉センター　やすらぎの郷
毎月第1・3木曜日　午前9時30分～11時
(2)フラットピア川島
毎月第2・4水曜日　午前9時30分～11時

問合せ：地域包括支援センター
【電話】049-299-5422