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市指定文化財(民俗文化財無形民俗文化財)高須賀大杉ばやし

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埼玉県幸手市

7月2日(日)、高須賀集会所付近の広場にて高須賀大杉ばやしが行われました。
高須賀大杉ばやしは、一昨年まで新型コロナウイルス感染症防止のため、中止していましたが、2022年から簡略化した形で再開し、今年2023年からは、郷土芸能クラブの児童の参加もあって、コロナ以前の大杉ばやしの風景が戻ってきたようです。
本来であれば、高須賀地区全戸を回りそれぞれでお囃子を行いますが、今回は、簡略化し集会所付近にて、お囃子を演奏する形となりました。
当日は、保存会のみなさんをはじめ、地域の人や行幸小学校の郷土芸能クラブ所属の児童などたくさんの人が集まりました。
演奏直後はたどたどしかった児童の太鼓も、回を重ねるごとに堂々とした演奏へと変化していき、ベテランの保存会メンバーが奏でる音色にも負けない、聞きごたえのあるものとなっていきました。
笛・太鼓・鉦(ふせがね)が奏でるお囃子に、夏を感じる一日となりました。

大杉ばやしの由来は、高須賀の集貝家の祖先が高須賀池に舟を浮かべて漁をしていると、大杉様の御神霊が舞い降りてきたため、祀るようになったと言われています。
現在は、高須賀の全戸が大杉ばやし保存会と御神輿保存会を組織して、祭礼の維持存続に努めています。
御囃子は、笛、大太鼓、小太鼓、鉦(ふせがね)で構成され、「道中ばやし」「みだればやし」を演奏し、繁栄や悪疫退散、害虫駆除、風水害からの無事を祈願するものとなっています。
別名、あんばばやしとも言われており、毎年7月第1日曜日に行われています。

■高須賀地区区長 柳田正夫さん
コロナ禍でまつりが開催できなかった期間はやはり、コミュニティが疎遠というか、会えない人もいました。でもこういう催しがあれば、普段は家で引きこもっている人も、大杉ばやしに出てくるんですよ。1年に1回でも会って一言話す。この大杉ばやしがそういうきっかけの場になればいいなと思います。
まつりをやめることは簡単だけど、1回やめちゃうともう絶対つぎはない。だから、完全にできなくても、簡略化して細々でも続けていくことが自分たちの役目だと思っています。

■高須賀大杉ばやし保存会顧問 田中義勇さん
今から25年前くらいに、当時の行幸小学校の校長から「子どもたちに大杉ばやしのお囃子を教えてほしい」という相談があって、そこから、週に1回年に20回程度教えに行くようになりました。そこから、行幸小の児童も来てくれるようになったので、まつりが賑やかになりましたね。
大杉ばやしは音符がないので見様見真似をして覚えていきます。後継者問題はありますが、地域と学校で連携しながら高須賀大杉ばやしをこれからも続けて行き、盛り上げてもらいたいですね。

■郷土芸能保存会会長 南川和一さん
今年は子どもたちが来てくれたので、おまつりらしくなりました。ハッピをきているだけでも雰囲気でますしね。
私は、行幸小学校の郷土芸能クラブにお囃子を教えに行っていますが、みんな覚えがいい。去年もクラブにいた子もいますが、5月からはじめてまだ6回しか練習していないのに、中には本当に大人よりも上手な子もいます。
後継者問題について不安もありますが、これからも、郷土芸能クラブの指導を続け、担い手を育てていけるといいなと思います。

■行幸小学校郷土芸能クラブ 関口蓮叶さん
お父さんが太鼓をやっていて、自分も太鼓をやってみたいと思って郷土芸能クラブに入りました。
学校で練習しているときと太鼓の置き方が違っているから、音の響きも違くてびっくりしました。
緊張したけど、楽しかったので、また来年も演奏したいです。

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