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郷土を知り、郷土を愛する「志木市 歴史さんぽ」-執筆・協力 志木のまち案内人の会-

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埼玉県志木市

■第50回 大塚の神明神社
東武東上線柳瀬川駅東口を出て線路沿いに歩いていくと存在する大塚の神明神社(しんめいじんじゃ)の本社は、三重県伊勢市に鎮座する伊勢神宮で、祭神は天照大神(あまてらすおおかみ)になります。伊勢神宮は皇大神宮(こうたいじんぐう)(内宮)と豊受大神宮(とようけだいじんぐう)(外宮)の総称となりますが、一般に皇大神宮を分祀(ぶんし)したものを「神明社」と呼び、全国で1万5,000社を数えるといわれています。
今から約400年前の元和2年(1616)に大塚村に住んでいた山本家・山本九郎左衛門が、伊勢信仰のために自分の宅地の一部に伊勢神宮を分祀し、「神明社」として祭祀(さいし)したのが「大塚の神明神社」創建の起源だったとされています。それから約200年が経ち、文化文政期(19世紀初頭)に尾崎家・尾崎吉五郎が山本家から宅地と社(やしろ)を買い受けました。明治9年(1876)には尾崎家から字大塚地区へ委譲され、その後、「全国神社合併令」によって明治41年(1908)に大塚の神明神社は柏町にある舘氷川神社に合併されましたが、字大塚の地には氏子が55戸も存在していたこともあり、昭和5年(1930)頃まで尾崎家で祭典を行っていました。
大塚の神明神社の大きな特徴は2つの鳥居が存在していることです。神社入り口の鳥居は、全体的に直線が主体となり一番上の「笠木」の両端が反り上がっていない形状の「神明(しんめい)鳥居」です。本社の左側には、伏見稲荷神社をご神体とする「明神(みょうじん)鳥居」があり、神明鳥居とは異なり、笠木の両端が反っている形状の鳥居です。
大正初期の東武鉄道路線工事によって、現在地に移設されましたが、大塚地区の守護神として現在まで祀(まつ)られ続けています。

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