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はつらつところっこ

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埼玉県所沢市

■苦難を乗り越え 地元・所沢からプロの世界へ
埼玉西武ライオンズ・投手 羽田 慎之介(はだ しんのすけ)さん(市内出身)

地元、所沢から埼玉西武ライオンズへの入団を果たしたプロ野球選手。荒幡小-山口中出身。保育園の先生に教えてもらったのをきっかけに野球を始める。
オフの日は友達と遊んだりゲームをしたりと、ごく普通の青年だが、マウンドに立つと雰囲気は一変する。
191cmの長身から繰り出される150km超えのストレートと、切れ味の鋭い変化球を操る期待の左腕。

2021年秋のプロ野球ドラフト会議。緊張した様子で仲間たちと状況をモニターで見守る、あどけなさがまだ残る高校3年生、羽田慎之介(はだしんのすけ)さんの姿があった。
4巡目にしてついに名前が読み上げられた瞬間、大声で喜ぶ仲間たちの前で、羽田さんは顔色一つ変えず、モニターに映し出された自分の名前を見続けていた。5秒ほど経過した後、周囲に一礼し、ようやく笑顔を見せた。あの「5秒間」、羽田さんは何を考えていたのだろうか。

幼少の頃から元気なわんぱく少年だった羽田さん。休みの日は決まって友達と荒幡富士で遊ぶ。特に頂上から見る本物の富士山の景色が好きだったという。
地元の少年野球チーム「荒幡ライオンズ」で本格的に野球を始めたのは小学2年の時。当時からストレートを武器にピッチャーとして活躍。また、打撃は3番打者を任され、ランナーをかえしたり、4番バッターにつなげたりと重要な役割を任されていた。この頃から、「将来はプロ野球選手になりたい」と考え始めた。
昔からファンでもあり、憧れでもあった地元の「埼玉西武ライオンズ」。球場にも何度も応援に行った。「自分もいつかこの舞台で活躍するんだ」という思いを胸に、小学6年生の時、同球団の選抜チーム「※ライオンズジュニア」に応募。関東圏から集まったプロを目指す約450人の中から見事18人に選出され、夢へと一歩近づいた。
中学でもピッチャーとして活躍し、強豪の八王子高校に進学。1年生でベンチ入りを果たすなど順風満帆かと思われた野球人生だったが、ここで試練が訪れる。
高校2年の時、肘のけがで戦線離脱。地道なトレーニングを重ね復帰するも、3年生でけがが再発し、登板数は激減。プロになるために一番投げてアピールしなくてはならない時期を、トレーニングで過ごすことになる。「もうダメかもしれない」と夢を諦めかけていたが、周りの仲間たちは「絶対大丈夫、羽田なら絶対プロになれる」と言ってくれた。仲間の応援に背中を押され、羽田さんはプロ志望書を提出した。
そして、ドラフト会議当日。4巡目に名前が読み上げられた時、「怪我をしていなかったら」という悔しさ、「憧れのライオンズに入団できる」といううれしさ。複雑な感情が入り乱れたあの「5秒間」の後、「周囲の期待に応えられた」という安心感から、羽田さんはようやく安堵の表情を浮かべたのだった。
「1軍を目標に地道に努力を続ける今は、正直つらい時期。でも、いつか1軍で投げる姿を市民の皆さんに見てもらえるよう頑張ります」と語ってくれた。地元から飛躍する若獅子の活躍をみんなで応援しよう!
(取材:関)

※日本野球機構(NPB)とプロ野球12球団が連携し、ジュニア日本一を決める大会に参加できる同球団メンバー

memo:羽田選手のことをもっと知りたい方は、公式HPをチェック!

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