認知症の人が住み慣れたまちで安心して暮らしていくためには、家族や地域の人々の理解が欠かせません。認知症について正しく理解し、接し方を知るヒントを隔月にお届けしています。さて、今回のお悩みは。
■ごはんを食べたのに「食べていない」と言う
認知症になると、初期の段階から物忘れ症状が現れますが、中期ではその症状がより強くなります。例えば、食事を済ませたばかりなのに「食べていない」と言い張り、何度も食事を要求されることがあります。
「今食べたでしょう」と言っても、本人に食事の記憶がなく、ひどい時は「家族に食事を食べさせてもらえない」と訴えることも。どうしたらよいのでしょう?
◇接し方のポイント
「食べていない」という訴えを否定せず、「今準備をしていますから、待っていてくださいね」などと伝え、気をそらすことが有効です。
また、食事後すぐに片付けをせずに、しばらく団らんすると、食事の記憶がとどまりやすいようです。たとえ記憶は残らなくても、幸せな気持ちは残ると言われていますので、日々の食事を楽しく終えられるとよいですね。
三ケ島第1地域包括支援センター 松本認知症地域支援推進員
問合せ:高齢者支援課
【電話】2998-9120
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