■所沢ねこのネットワーク代表 斉藤 幸子(さいとう さちこ)さん(市内在住)
海がない所沢在住ですが、趣味はダイビング。
最近は、体調もあり潜れていないのですが、小田原付近の海に仲間と一緒によく潜っていましたと斉藤さん。
海の中でリフレッシュして、地域のため、地域猫のため、今後のさらなる活動を期待しています!
◇地域猫活動は人と人とのつながりの証し
皆さんは「地域猫活動」をご存じでしょうか。地域住民の協力を得て、飼い主がいない猫(野良猫)を管理することで、野良猫の数を徐々に減らし、地域の住環境をよくしていこうとする活動のことです。近年では、地域猫の目印として、耳の端を桜の花びら型にカットされた猫がメディアに取り上げられることもあり、「地域猫」という猫の存在を知っている方も多いと思います。
「地域猫活動は、ボランティアだけでは続けることができない活動です。地域の方の理解あっての活動なんです。」と語るのは「所沢ねこのネットワーク」代表の斉藤幸子(さいとうさちこ)さんです。
斉藤さんが所沢で地域猫活動を始めたのは、転入して間もない平成21年頃。以前住んでいた所でも活動していました。「地域には、野良猫に餌を与える人もいれば、野良猫の糞尿の悪臭に悩まされる人や猫そのものが嫌いな人など、さまざまな立場の人がいます。しかし、住宅地にいる野良猫のほとんどは、元をたどれば人が飼っていた猫です。人によって、いわば野良猫に『させられた』猫に対して、私たちにできることは、寿命がくるまで地域猫として管理し見守ることだと思うのです。」と斉藤さん。
猫は年に2~3回繁殖期があり、1度の出産で4~8匹出産するため、放置したままでは、ねずみ算式に野良猫の数は増えてしまいます。地域猫の寿命は3~5年くらいと言われていて、地域猫として管理し、1代限りの寿命まで見守ることで、地域猫の数は数年後には確実に減っていきます。例えば、市内の松井地区桂木自治会では、平成26年から令和5年までで、100匹以上いた地域猫を5匹にまで減らすことができたそうで、この活動を斉藤さんたちも支援しています。
「地域猫活動を継続する鍵は、地域の方の活動への理解と協力です。餌を与える人には、食べ残しを放置しないことを。活動に協力的な方にはトイレなどの管理を。自治会の方には住民の方に活動への理解を。行政の方には活動の周知を。協力くださるすべての方にお願いするのです。地域の方や行政、そしてボランティア。どの役割が欠けても活動は続けられません。」と語る。
今までいろいろな地域での地域猫活動をサポートしてきた斉藤さんが感じるのは、地域猫活動がうまくいく地域は、どの地域も人と人とのつながりがうまくいっている地域であるということだそうです。「自分ができることを地域のためにしようとする人が多い地域は、誰もが住みやすい地域だなぁと感じます。」と穏やかな笑顔で語る斉藤さんは、活動が大変なときもありますが、人と人との素敵な出会いとつながりに感謝し、地域を大切に守りたいという強い想いの人です。
(取材:坂本)
〔memo〕
地域猫活動についての詳細は、埼玉県のHPをご覧ください。
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