認知症の人が住み慣れたまちで安心して暮らしていくためには、家族や地域の人々の理解が欠かせません。認知症について正しく理解し、接し方を知るヒントを隔月にお届けしています。さて、今回のお悩みは。
■季節外れの服を着る
加齢に伴い、皮膚の感覚や体温を調節する働きが低下しますが、認知症が進行すると、それに加えて時間の感覚がなくなって季節が分からなくなることや、判断力が低下して周囲の人々と自分の服装が明らかに異なっていても気付けなくなることがあります。
夏なのにセーターを着たり、冬なのに薄着のまま出かけたりしてしまい、夏場は脱水や熱中症、冬場は低体温症など、命の危険を伴うこともあります。どのように接すれば良いのでしょうか?
◇接し方のポイント
無理に着替えさせようとすると関係性が悪くなってしまう場合もあるため、「汗をかいているから着替えましょうか」「この服がお似合いです」などと、さりげなく促してみましょう。室内では冷暖房で室温を調整します。衣替えを手伝い、季節に応じた服を本人が手に取りやすい場所に準備するのも1つです。夏場は水分補給できるように気にかけましょう。
吾妻地域包括支援センター 杉山認知症地域支援推進員
問合せ:高齢者支援課
【電話】2998-9120
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