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教育相談室だより…502 へこたれない大人に

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埼玉県日高市

Aちゃんは、いつも元気で友達とも仲良くできるサッカー好きな小学校3年生です。ただ、お母さんには心配なことがあります。それは、Aちゃんがサッカーでうまくいかない時、それを周りから言われると、落ち込んでしまいなかなか立ち直れないことがあるからです。お母さんは、少しくらいの困難があってもそれに立ち向かい少しの失敗でくじけない子、将来、へこたれない大人になって欲しいと願っています。
では、どのようにしたらAちゃんのお母さんが思うような、多少の失敗や困難に負けない「へこたれない力」が身に付くのでしょうか。
国立青少年教育振興機構の子ども時代の体験と現在の資質の関係を調べる調査で、子どもの頃に親や先生、近所の人に褒められたり、叱られたりする経験が多い人ほど、大人になってから困難な状況に直面しても「へこたれない」傾向があることがわかりました。
調査は全国の20歳代から60歳代までの男女5000人の大人を対象に、子どもの頃を振り返ってもらい、「へこたれない力」の高低を褒められたことが多いか少ないか、また叱られたことが多いか少ないかを答えてもらい分析したものです。
その結果、「へこたれない力」が最も強かった人は「褒められたり、叱られたりする経験が多い人」、続いて「褒められたことは多いが、叱られたことは少ない人」「褒められたことが少なく、叱られたことが多い人」「褒められることが少なく、叱られることも少ない人」の順となりました。
一般的に子育ては「叱って育てる」よりは、「褒めて育てる」ことが望ましいと思われています。ただし、「褒められたり、叱られたりする経験が多い人」が「へこたれない力」が最も強かったという調査結果のように、悪いところはしっかり叱ることも大切で、「褒めることも、叱ることもしない」子どもへの無関心や放任がもっとも好ましくないと言えます。
子どもにきちんと向き合い「褒めるべきところは大いに褒める。悪いところはしっかり叱る。」このことが、少しくらいの失敗でくじけない子、将来「へこたれない力」を持つ大人になっていくのではないでしょうか。

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