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伝統を守りつつ「イマドキ」に進化した「桐箱」のある暮らし

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埼玉県春日部市

約300年の伝統を誇る春日部の特産品「桐箱」。軽くて調湿作用のある桐箱は、その特性を生かして、美術品や骨董品などの高級品から、食品や日用品まで幅広いものを保存する容器として活用されてきました。最近では、現代の生活スタイルになじむモダンなデザインの桐箱も続々登場しています。ぜひ「桐箱」を普段の生活に取り入れてみませんか。

■キッチンになじむ「桐箱」
「桐」という素材は、燃えにくく湿気に強い特徴があります。
虫や湿気から守りたい食品の保存にぴったり!

桐の特徴:
・軽い
・燃えにくい
・湿気に強い
・虫を寄せ付けない

○パンの箱
食パンが1斤すっぽり入るサイズ。フタは裏返してカッティングボードとしても使えます。

○米びつ
羽釡をモチーフにしたデザイン。5キログラムのお米を収納できます。密閉性も高いので中のお米をしっかりと保存してくれます。

○八角/四角
お菓子やお茶、乾物などさまざまなものの保存に。

○パンの箱
食パンが1斤すっぽり入るサイズ。フタは裏返してカッティングボードとしても使えます。

○かるばこ
シンプルな箱型の家具。辺の長さが違うので、使う面によって椅子やテーブルなどさまざまな用途に応用できます。幼稚園や保育園など、子どもの施設にも導入されています。

■しっかりと伝統を継承しつつ現代の生活になじむものを
春日部桐箱工業協同組合
理事長 厚川秀樹(あつかわひでき)さん

○桐は泡のような構造のふかふかの素材
桐は成長が早く、スギやヒノキだと直径約40センチメートルの太さになるまで40~50年かかるところを、20年ぐらいで大きくなります。昔は女の子が生まれると、庭に桐の木を植えて、嫁ぐときにはその桐でタンスを作って持たせたという話もありました。また桐の繊維は泡のような構造になっていて空気を多く含んでいます。そのため軽くて熱が伝わりづらく、触ったときに人肌に近い感触と言われたりもします。柔らかくふかふかの構造なのでくぎや金具を使えず、限られた用途にしか使えませんが、一方で木材の収縮が少ないので、精度の高い箱を作ることができるのです。年月がたつと黒ずんでくるのは、桐に含まれる抗菌や防虫効果を持つタンニンという成分のため。直射日光に当てないよう、置く場所だけちょっと気を付けてもらえれば、色の変化も味になるので、普段使いで取り入れてもらえればと思います。

○デザイナーとの共同開発
春日部で桐箱工業協同組合ができた昭和60年ごろ、埼玉県の技術指導でデザイナーとの商品開発の事業が始まりました。そこからさまざまな交流が生まれて現在につながっています。「かるばこ」もデザイナーとの共同作業から生まれました。椅子やサイドテーブルなどさまざまな使い方ができ、1キログラムと軽いので、子どもでも簡単に持ち上げられます。桐箱で強度を出すのは難しく、当初は厚い木材を使えばいいだろうと考えていましたが、重さが10キログラムくらいになってしまいました。以前うちの会社で、発泡スチロールを使った内装用の桐パネルの開発をしたことがあったので、それを応用して、デザイナーと一緒に商品開発を進めました。洋風化した現代の生活にも使えるものを少しずつ取り入れながら、従来型の伝統的な桐箱の良さも伝えていきたいですね。

購入・問い合わせ先:春日部桐箱工業協同組合
【電話】048-761-6851【E-mail】info@kasukabe-kiribako.com【HP】http://kasukabe-kiribako.com/

■かすかべ押絵羽子板と特産品まつり
特産品の押絵羽子板・桐箱・桐製品を職人たち自ら販売します。数々の特産品を一度に見て買える貴重な機会ですので、ぜひお越しください。
日時:12/22(金)・23(土)10:00~17:00
場所:ぷらっと広場(春日部駅東口徒歩3分。駐車場はありません)
※例年、春日部駅東口駅前で開催していましたが、今年はぷらっと広場で開催します

問い合わせ:春日部商工会議所
【電話】048-763-1122

■「ぷらっとかすかべ」で桐製品に触れる!
開館時間:(火)~(日)9:00~16:30
【電話】048-752-9090

○買う
・まな板(桐・しんちゃん・地下神殿の焼印)
1,100円/1,300円

・しんちゃん焼印の桐箱
・地下神殿焼印の桐箱
(名刺~はがきサイズ300円/500円/700円)

○借りる
春日部桐箱工業協同組合作成の桐のまな板を天板に活用した「桐のテーブル」を無料貸し出し中。親水テラスの欄干に引っ掛ける簡易テーブルです。
使える日:(火)~(日)9:00~16:00
借り方:使いたい日の前日までの(月)~(金)の8:30~17:15にぷらっとかすかべ内春日部市観光協会(【電話】048-812-5304)へ申し込みを

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問合せ:商工振興課
【電話】内線7755

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