◆107 市史のささやき vol.19
新たに刊行した「春日部市史自然誌編」では、市内を流れる川の流れが今と昔でどのように変化したのか調べました。
調べ方は、明治時代初期に作成された測量図や戦後米軍が撮影した空中写真、国土地理院の詳細な標高分布図などを丹念に比べ、川の流れの新旧を確認し、現地の地形の状況を観察する方法で行いました。
調べた結果、今は人の手で管理されている大落古利根川や古隅田川、元荒川などが、昔は現在よりも川幅が広く、洪水を頻繁に繰り返していた痕跡を確認しました。
この痕跡(こんせき)を、「クレバススプレー」という呼び方で説明しています。
「クレバススプレー」とは、川の流れに沿って形成された自然堤防が洪水によって破堤し、勢いよく流出した濁流によって引き起こされた地形のことです。
詳しくは、春日部の土地の成り立ちを、地学の観点から捉えた「春日部市史自然誌編」に掲載されています。
市内の図書館に配架され、文化財課や郷土資料館で頒布しています。市内の地形の様子を調べ深めることができる一冊となっていますので、ぜひご覧ください。
○文化財課・郷土資料館ブログ
「ほごログ」も日々更新中!
問合せ:文化財課
【電話】048-739-6811
<この記事についてアンケートにご協力ください。>