私の娘は小さいころから、女の子たちが主人公の戦隊ものアニメを見て育った。
主人公たちは変身して、さらに可愛くなり、とても強そうには見えない。しかし、敵の攻撃を受けても屈せず、最後には必殺技で勝つのだ。強そうに見えなくても、内に秘めた強さが尊ばれるのではないだろうかと感じている。そんな戦隊ヒーロー達も昔とは違い、男女問わずヒーローに変身し、キャラクター達の色使いも性別関係なく多様化している。
そんな一方で、かつて私の子どもの通う学校では、出席番号は男女別となっていた。今では学校によっては、すでに男女混合名簿であったり、友達同士を「~さん」と呼び合うなど、教育の現場でもジェンダーへの取り組みは感じられるようになってきている。
しかし、社会に目を向けるとワンオペ育児やDVなど、ジェンダーギャップの強い影響を受けているように感じる。
世界各国の男女格差を測るジェンダー・ギャップ指数でも、日本は令和5年は146か国中125位となり、前年の116位から後退した。
こうしたジェンダーギャップを変えていくためには、身近な家庭と社会との両輪で子どもたちに伝えていくことなのではないだろうか。子どもは身近な家庭から親の役割を見て育ち、性別役割を意識しはじめるのではないかと感じる。しかし、家庭内だけでジェンダーフリーを呼びかけても、社会の制度や受け入れ体制が変わらなければ始まらない。
一人ひとりが自分らしく生きられる社会になって欲しいと願いながら、こんなよもやま話も普段はすることがない。結論の出る話ではないが、こんなことを考えたり、話したりする時間がもっとあっても良いのでは、と思っている。
※このコラムは、「男女平等推進事業企画・運営協力員」と協働で、日々の生活の中で感じている「男女平等」について、執筆しています。
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