■埴輪(はにわ)
埴輪とは、古代(こだい)の権力者(けんりょくしゃ)のお墓(はか)である古墳(こふん)に並べたてられた素焼(すや)きの焼(や)き物(もの)です。大(おお)きく分(わ)けて、土管(どかん)のような円筒(えんとう)埴輪と人物(じんぶつ)や動物(どうぶつ)や家(いえ)などをかたどった形象(けいしょう)埴輪の2種類(しゅるい)があります。埋蔵(まいぞう)文化財センター収蔵(しゅうぞう)の埴輪を数(かぞ)えてみると、復元(ふくげん)して形状(けいじょう)が分かるもので円筒(えんとう)埴輪およそ250本ほん、朝顔形(あさがおがた)埴輪13本、人物(じんぶつ)埴輪30人、馬形(うまがた)埴輪6頭(とう)、水鳥形(みずとりがた)埴輪3羽(わ)、家形(いえがた)埴輪2軒(けん)、鞆形(ともがた)埴輪1つでした。『埴輪』と聞くと人物埴輪や馬形埴輪などをイメージするでしょうが、大部分(だいぶぶん)は円筒埴輪なのです。円筒埴輪は墳丘上(ふんきゅうじょう)に立(た)てられ、古墳のエリアを示(しめ)すものであったと考(かんが)えられます。その後(ご)現(あらわ)れた形象埴輪は、古墳に葬(ほうむ)られた人物の葬儀(そうぎ)を表(あらわ)したとする説(せつ)や生前(せいぜん)に執(と)り行(おこ)った祭事(さいじ)の様子(ようす)を表しているという説などいろいろ考えられています。形象埴輪は、文字(もじ)がほとんど使(つか)われていなかった古墳時代(じだい)の衣服(いふく)や髪型(かみがた)、武具(ぶぐ)や農具(のうぐ)、建築様式(けんちくようしき)あるいは風俗(ふうぞく)や習慣(しゅうかん)などを知(し)る手(て)がかりとなっています。
問合せ:埋蔵文化財(まいぞうぶんかざい)センター
【電話】27–0333【FAX】27–0334
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