~園長おすすめ オカメインコ~
■園長室で隔離
田中理恵子(たなかりえこ)園長
最近は、冬になると高病原性鳥インフルエンザのニュースが、必ずどこかで流れるようになりました。動物園でも鳥たちを守る為に各所の消毒をしたり、鳥舎にネットを張ったり、鳥たちをバックヤードに隔離したりと大忙しです。昨年11月、動物園から10キロ圏内の養鶏場で発生し動物園は規制区域内となってしまいました。
その翌朝、園長室に出勤すると聞きなれた「ピー」という声がします。声のほうを見ると、部屋の一角に見慣れた鳥かごが。「あれ?レモンちゃん」。いつも飼育事務所にいるオカメインコのレモンが鳥カゴごと私の机の横にいるのです。スタッフに聞くと、「安全のため、少しでも人の出入りが少ない場所のほうがいいと思い移動しました。なによりレモンは園長ラブなので」そんなこと言われたらしょうがありません。その日からレモンとの同室業務となりました。
レモンは以前から私のことをなぜか好いてくれています。私の横にきてからレモンはとてもご機嫌で、ずっとピチピチプープー鳴いています。ちらっと見ると、必ずこっちを見ています。私がおやつをポリポリ食べ始めると、レモンも餌をプチプチ食べ始めました。私が席をはずしてもどると、少し離れた席のスタッフが「園長がいなくなるとギャーギャーないてすっごいうるさいんです。早く席に戻ってきてください!」とのこと。野生では群れで暮らす鳥なので仲間意識が高いのでしょう。
12月末に規制区域が解除となり、レモンは飼育事務所へ戻りました。今、園長室は静かですが、なんだか物足りなくなってしまいました。
※4月号は植物ZOO鑑です。
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