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自治体の皆さまへ

身近な環境についての調査結果をお知らせします

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埼玉県東松山市

身近な暮らしの中での配慮行動が、地域や地球の環境に良好な結果をもたらします。例えば、食器洗いで洗剤の使用をなるべく控えること、自動車のアイドリングを止めることなど、小さなことの積み重ねが水や大気の環境改善につながります。
今回は、地域の現状を把握していただくために、身近な環境についての調査結果をお知らせします。

■河川の水質の状況
市では、近隣の7つの町村と合同で、毎年4回河川の水質調査を行い、広域的な状況を把握しています。市内では、8つの河川12地点で調査をしています。ここでは、川の水の汚れの指標として一般的に用いられているBOD(生物化学的酸素要求量:単位mg/ℓ)を取り上げ、汚れの程度を公表します。
なお、BODの数値が小さいほど、水がきれいであることを意味します。

○環境基準(注1)との比較
調査結果(年4回の平均値)では、4地点で環境基準を超えていました。
(注1)環境基準
環境基本法の中で、人の健康を保護し、生活環境を保全する上で、維持されることが望ましい基準として、大気の汚染、水質の汚濁、土壌の汚染及び騒音にかかる環境上の条件について定めたもの

河川の汚濁状況 単位(mg/ℓ)

■一言メモ
・ヤマメ、イワナの生育にはBOD2mg/ℓ以下が望ましい
・アユの育成にはBOD3mg/ℓ以下が望ましい
・コイ、フナの育成にはBOD5mg/ℓ以下が望ましい
・人の日常生活で不快を感じない限度は、BOD10mg/ℓとされている
(生活環境の保全に関する環境基準より抜粋)

■自動車騒音常時監視状況
市では、市内の主要幹線道路を評価対象路線とし、自動車の運行による騒音の影響がおおむね一定とみなせる区間や道路構造などの状況により45区間に分け、令和5年度は3路線8地点について24時間常時監視測定を実施しました。道路に面する地域に立地している住居等を対象に自動車騒音環境基準への適合状況を面的に調査しています。

○環境基準との比較
全体評価は、全体(1,051戸)では昼夜共に基準値以下は1,034戸(98.4%)、昼のみ基準値以下は7戸(0.7%)、夜のみ基準値以下1戸(0.1%)でした。
なお、昼夜ともに基準値超過は9戸(0.9%)でした。
道路種類別評価(こちらは過去年度結果分含む)について、昼夜ともに環境基準値以下は、一般国道に面する地域では1,339戸中1,178戸(88.0%)、県道に面する地域では4,442戸中4,405戸(99.2%)、高速道路に面する地域では628戸中628戸(100%)でした。

自動車騒音常時監視測定地点

※市内全体を5年ローテーションで調査しています。

■地下水調査の結果
平成21年に県が実施したボーリング調査の結果、新郷公園の地下の土壌及び地下水が環境基準を超えるトリクロロエチレン(注2)等の揮発性有機化合物で汚染されていることが判明しました。その後、県では汚染の原因を解明するため、公園内でのボーリング調査と公園周辺の地下水及び工業団地周辺の地下水調査を行いました。その結果、公園内や調査地点の一部で揮発性有機化合物やPCB(注3)による汚染が確認されたほか、塩化ビニルモノマー(注4)にも汚染されていることが判明しています。
平成21~令和5年度の継続的な調査により汚染は比較的深い場所にあり、汚染の範囲は、新郷公園及びその周辺の一定範囲に限定的であると考えられます。
(注2)トリクロロエチレン
長時間取り込み続けると肝臓や腎臓への障害が認められることがあります。揮発性有機化合物(VOC類)の一種です。
(注3)PCB(ポリ塩化ビフェニル)
長期的な摂取により脂肪に蓄積し、皮膚障害、肝障害などを起こすことがあります。
(注4)塩化ビニルモノマー(クロロエチレン)
国際がん研究機関(IARC)の評価では人に対して発がん性のある物質とされています。揮発性有機化合物(VOC類)の一種です。

○今後の対応
県及び市では、汚染の動向を把握するため引き続き調査を継続していきます。

○地下水調査に対する問合せ
問合せ:県東松山環境管理事務所
【電話】23-4050

■大気の汚染状況
県では五領町近隣公園と岩鼻運動公園に測定機器を設置し、大気の汚れ具合を常時観測しています。
令和5年度の光化学スモッグ(注5)注意報の発令日数は5日でした。令和4年度の4日と比較すると、1日増加となりました。
なお、PM2.5(微小粒子状物質)(注6)は、国が注意喚起のために示した日平均値の指針(70μg/立方メートル)を超えた日はありませんでした。
(注5)光化学スモッグ
自動車や工場・事業場などから排出される大気中の窒素酸化物や炭化水素(特に不飽和炭化水素)が太陽光線(紫外線)を受けて、光化学反応し、二次的汚染物質を生成することにより発生します。
(注6)PM2.5(微小粒子状物質)
大気中に浮遊している2.5μm(1μmは1mmの千分の1)以下の小さな粒子のこと。PM2.5は非常に小さいため(髪の毛の太さの1/30程度)、肺の奥深くまで入りやすく、呼吸系への影響に加え、循環器系への影響が心配されています。

■調査のまとめ
令和5年度の調査結果について、国の定める環境基準を超えた地点数は前回の調査結果と比べて大きな変化はありませんでした。詳細は環境政策課へ。

問合せ:環境政策課
【電話】63-5006【FAX】23-7700

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