■帰りのあいさつ
子どもの頃、友達と遊んで別れる時は、「あばな!」とよく言ったものである。その意味合いは、「明日また会おう」というものであった。
日本人は、帰りのあいさつに「お疲れ様」という言葉をよく使う。「お疲れ様」を英語で直訳すると、「Thank you for your hard work」であると本に書かれていた。この言葉を掛けられると、疲れてもいないのに疲れているかのように錯覚してしまうと、ある大学教授が言っていた。
外国では「See you tomorrow」であり、「明日また会いましょう」という直訳になる。週末であれば、「よい週末を」などとなる。彼らにはあまり人の仕事を手助けする文化はなく、手助けされると、上司から能力がないと判断されると聞いたことがあり、帰りがけに「お疲れ様」と声を掛けられると、後ろめたさを感じてしまうのだという。
「お疲れ様」はもはや日本人の口癖のようになっており、帰宅する際も相手に気を遣っているように感じる。もっと気楽な言葉でストレスフリーに家路に着きたいものである。
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