◆農業と最先端技術のマッチング
言うまでもなく、深谷市は農業王国です。ネギ、トウモロコシ、ブロッコリーをはじめとする野菜や、ユリやチューリップなどの切り花、そして畜産と、首都圏のみならず、日本全国の家庭や食卓を豊かに彩っています。
しかし、後継者問題や異常気象への対応など、全国共通の課題を本市の農業でも抱えています。
この課題解決に向け、本市が令和元年に策定したのが、『アグリテック集積戦略』です。『アグリテック』とは、農業(アグリカルチャー)とテクノロジーを組み合わせた造語で、インターネットやロボットなどの最先端技術を農業に取り入れて、効率化や高付加価値化を図るものです。
一例を挙げますと、(株)レグミンというアグリテック企業が、都内から市内に本社を移転し、農薬散布を自律走行型ロボットで行う技術を事業化しています。
(株)レグミンのような企業をより多く誘致するため、年に1回コンテストを開き、多くの企業とのつながりを築いています。ちなみに、優秀提案に対する賞金(出資金)は、県内2位を誇るふるさと納税の寄付金を充てています。
そして、さらなる集積をもくろみ、今回『アグリテック交流施設』を中心市街地にオープンしました。
この施設では、専任のコーディネーターが、農家の皆さんの『困りごと』をアグリテック企業にお伝えし、解決策の研究につなげていきます。最先端のアグリテック企業が相手ですが、人と人をつなぐのは、やはり『対面』での会話であり、実際の現場を見てもらうことが重要との想いからの決断です。市内農業の活性化はもちろん、日本の農業の課題解決につなげていけたらと思っています。
深谷市長 小島 進
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