新紙幣あれこれ

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■東京駅丸の内駅舎
新1万円札の裏面に描かれているのは、東京駅丸の内駅舎です。
渋沢栄一翁が、現在の深谷市に設立した日本煉瓦製造株式会社で製造された赤レンガを使用した丸の内駅舎は、正式名称を『東京駅丸ノ内本屋(ほんおく)』と言い、2003年には国の重要文化財にも指定されています。
丸の内駅舎は、『日本銀行本店本館』などの設計をしたことでも知られる、日本を代表する建築家の辰野金吾(たつのきんご)氏により設計され、その堂々たる姿で、多くの人に愛されてきました。しかし、1945年、戦災により南北のドームと屋根・内装を焼失。戦後の復旧工事で3階建ての駅舎は多角錐(すい)型のドーム形状による2階建て駅舎として復興し、2012年に創建当時の姿に復元されました。
丸の内駅舎の象徴とも言えるのが、南北にある八角形のドームです。天井には直径2・1mにも及ぶ堂々としたたたずまいのワシが8羽取り付けられ、その下には干え支との方角にのっとった十二支のうち八支の彫刻が施されています。
建物の外観は、赤レンガを基調として縦横に白い石のラインを入れた辰野式と呼ばれるデザインが印象的ですが、レンガ部分には覆輪目地(ふくりんめじ)という目地の中央部を丸く盛り上げて仕上げる手法が使われました。復元当時はこの技術が失われていたため、途絶えた技術を1年半かけて10人弱の職人が習得し再現したそうです。
表面・裏面ともに深谷市にゆかりのある新1万円札。早く手に取って見てみたいですね。