▽鈴木康之(すずきやすゆき)代表取締役社長
神奈川県出身、早稲田大学商学部を卒業、現・ちふれホールディングス株式会社に入社後、工場管理本部部長などを歴任。2023年11月からエルフェンスポーツクラブ代表取締役社長に就任。
▽瀬野有希(せのゆうき)選手
埼玉県出身。背番号6、ポジションはフォワード。2021年から、ちふれASエルフェン埼玉に在籍。今シーズンからポジションをミッドフィルダーからフォワードに変更、得点を期待される注目選手。
▽広瀬桜(ひろせさくら)選手
埼玉県出身。背番号28、ポジションはフォワード。強豪校として知られる帝京長岡高校、流通経済大学で活躍。2023年からちふれASエルフェン埼玉に新戦力として加入。
市長:明けましておめでとうございます。
本日は熊谷市をホームタウンの一つとする女子サッカーチーム「ちふれASエルフェン埼玉(以下、エルフェン)」から鈴木康之(すずきやすゆき)代表取締役社長と、瀬野有希(せのゆうき)選手、広瀬桜(ひろせさくら)選手にお越しいただきました。お三方には、女子サッカーの魅力や今後の発展、地域との関わり方などについてお伺いしたいと思います。
■チームの成り立ちと女子サッカーの魅力
市長:ようこそ、熊谷市にお越しくださいました。まずは、皆さんの自己紹介からお願いします。
鈴木:私は、昨年11月から株式会社エルフェンスポーツクラブの代表取締役社長に就任しました。それまでは「ちふれホールディングス株式会社(以下、ちふれ)」で工場管理を任されており、エルフェンの代表に就任してからはまだ間もないですが、スポンサーとして2011年から約10年間エルフェンと携わっていました。
瀬野:エルフェン加入後3年目になりました、瀬野有希です。昨シーズンまでミッドフィルダーでしたが、今シーズンから池谷孝(いけがやたかし)新監督のもとフォワードにポジションを変更し、より得点を取ることが求められるようになりました。そういったことを意識してシーズンを戦っています。
広瀬:今シーズンからエルフェンに加入しました、広瀬桜です。私は埼玉県出身ですが、高校から埼玉を出てサッカーをしていたので、久しぶりに地元でプレーできることをうれしく思っています。フォワードの選手なので、得点という形でチームの勝利に貢献できるように頑張りたいです。
市長:埼玉はサッカー王国と呼ばれることもあり、ファンも多いですからね。その中でエルフェンというチームはどのように作られていったのですか。
鈴木:元々は狭山市のスポーツ少年団でしたが、女の子がサッカーをする場があまりなかったので、親御さんたちが「自分の子どもたちにサッカーを続けさせたい」という思いで発足した町の小さなチームが始まりです。そういった、これまでの歩みが今のエルフェンの活動理念にも反映されています。
市長:現在の女子サッカーの人気などについて、皆さんはどのように感じていますか。
鈴木:2011年に女子ワールドカップでなでしこジャパンが優勝した直後は、女子サッカーが注目されて盛り上がりました。そして2021年にWE(ウィーリーグ)(日本初の女子プロサッカーリーグ)が発足しましたが、新型コロナウイルスの影響でお客さんを入れて試合ができないなど、なかなか思うようにいかないこともありました。ただ、昨年は女子ワールドカップベスト8や、エルフェンから浅野が正ゴールキーパーとして全試合出場したアジア大会の優勝などがテレビでも中継されて、女子サッカーがいろいろな方の目に触れる状況ができつつあるのかなと思っています。
瀬野:WEリーグが発足した最初の年は話題性もあり、なでしこリーグ(WEリーグの前身)の時よりお客さんもスタジアムに来てくれるようになりましたが、観客数が1000人を超えないときもあります。国内リーグで私たちが結果を出したり、面白いサッカーを見せたりすることでファンが増えて、見に来てくれる方も増えると思うので、選手がもっと頑張らないといけないと感じています。
広瀬:プロ化したことで、女子サッカー選手が一つの職業として確立され、注目度は高まっていると感じます。しかし、まだまだ女子サッカーを知らない、見たことがないという方が多いと思うので、男子とはまた違ったテクニックや、連携したプレーといった女子サッカー特有の魅力を発信して、たくさんの方に知ってもらいたいです。
市長:なでしこジャパンの活躍ももちろんですが、まずは国内リーグの選手たちが活躍することが女子サッカーの底上げになると思います。そして、そのプレーを見た方がファンになり、試合に行きたいと思ってくれる。そういう好循環が生まれると良いですね。
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