今回の企画展では、収蔵品の中から狭山市内の人形店「岡野人形店」や「狭山清玉」のものをはじめとする、えりすぐりの人形など約50点を公開します。人形の文化と人形づくりを通して「ものづくりの街さやま」をご覧ください。
会期:1月18日(土)~2月23日(祝)
時間:9時~17時(最終入場16時30分)
休館日:毎週月曜日(休日は開館)
料金:一般150円、高大生100円、中学生以下無料
■学芸員の小林さんに聞く 人形展示QandA
質問にお答えします!
Q:今回の展示会の見どころは?
A:収蔵品の中からえりすぐりの人形を多数展示しています。この数の人形の展示は今まで開催した企画展の中でも初めてのことです。展示スペースにズラリと人形が並ぶ様子は圧巻ですよ。
Q:鑑賞する上でのポイントなどはありますか?
A:ひな人形以外にも、五月人形や浮世人形などを展示しています。中には今の人形の形に発展する前のものとして、土偶の展示も。並んでいる一体一体の顔や作り、衣装などの違いが分かるかと思いますので、鑑賞していく中でお気に入りの一体を見つけていただければ嬉しいです。
Q:小林さんのおすすめの展示品があれば教えてください
A:今回の展示会のメインビジュアルにもなっている「御殿飾り」です。同じひな人形でも、これだけの数の人形がそろっているのは個人のお宅ではあまりないことだと思います。「御殿飾り」は江戸~昭和時代に作られ、京都を中心とした関西地方で流行しました。当時関東地方では、私たちも見慣れている「七段飾り」が主流でした。
収蔵品の中でも「岡野人形店」「川島屋」「田中人形店」「狭山清玉」の人形をメインとして一面にピックアップしています。その他にも現役で活動されている「岡野人形店」「大野人形」「押絵のまつむら」へインタビューをさせていただき、パネル展示しています。
現在、日本人形は国内外で美術品や工芸品として高く評価され、とりわけ埼玉県は日本最大の人形生産地として知られています。狭山市でも浅草橋で修行をした「小澤雛屋(現・狭山清玉)」を師とする人形店が立ち並び、最盛期には職人の家が20軒ほど存在しました。
例年2月末~3月上旬にかけて奥富公民館で開催される「奥富ひなまつり」の、段飾りと吊るし雛(ひな)の特別展示も!
インタビューをパネル展示している「押絵羽子板」の「押絵のまつむら」と「ひな人形」の「大野人形」は、広報さやま2023年12月号の特集「日本の伝統文化を紡ぐ、狭山の職人たち」でも紹介しています。
■工作教室
◇冬のまいまい体験講座
人気の砂絵や「つるしびなモビール」などを作ることができます。
日程:企画展開催期間中の土・日・祝日
時間:10時30分~12時と13時30分~15時 ※30分時間交代制
費用:250円~300円
申込み:当日に同館へ(先着順で整理券を配布)
■講演会
◇雛人形の歴史について
江戸時代を中心に、さまざまな表情や姿をしたひな人形の特徴を紹介し、その歴史について解説します。
日時:2月16日(日)、10時30分~11時30分
定員:40名
費用:300円
申込み:2月1日(土)から同館へ(電話可)
問合せ:同館へ
【電話】2955-3804
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