篠津の青雲寺(しょううんじ・仁科 照彦(にしな てるひこ)住職)の阿弥陀如来坐像が市指定文化財に指定されました。
本像は、各部の特徴から藤原時代後半の院政期頃の定朝様彫刻の特徴をよく表しています。像全体の造形や構造などから平安時代末期12世紀末葉頃の製作と判断されます。整美端麗な作風から中央仏師系の人物による造仏と考えられ、白岡市はもとより県東部を代表する平安仏の事例として文化財的価値の高い発見となりました。
胸前で説法印(下品中生印・げぼんちゅうしょういん)を結ぶ坐像で、像高108.5cm、膝幅87.2cmを測ります。
寄木造で、指先などにわずかな欠失が認められるほか、部分的に後世の修理の手が加えられていますが、像の主要部は造立当初の姿をよく留めています。
本像が篠津地区に残された背景には、中世期に白岡周辺を本拠地とした野与党鬼窪(のよとうおにくぼ)氏しの存在が大きいものと考えられます。
問合せ:生涯学習課文化財保護担当
【電話】0480-92-1111 内線522
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