市が保有する1,200棟を超える普通会計の公共施設(ハコモノ)を、今後も改修や更新(建て替え)をしながら全てを将来まで維持していくことはできるでしょうか。答えは、「不可能」です。将来のために残すべき施設を維持していくとともに、統廃合などにより適正な施設数を実現していくことは、秩父市だけではなく全国の自治体においても大きな課題となっています。市では、計画期間を平成28年度から30年間とする公共施設等総合管理計画を策定していますが、その中で、公共施設の延べ床面積を35%削減することを目標として定めています。
改修や更新等の費用は、平成30年からの40年間で1,403億円と推測されており、単年平均の比較では過去5年間の公共施設に投資した金額の1.6倍にもなります。延べ床面積を35%削減することは、増加していく改修や更新等の費用や、将来にわたって発生する維持管理費の抑制につながります。市では既に老朽化した公共施設の解体等を進めていますが、今後も総合管理計画等に基づき必要な資産を適切に管理できるよう進めていきます。
■市民一人ひとりの課題として
近年の人口減少に伴い、一部の公共施設では利用者数が減少し、少子高齢化による人口構成の変化により、公共施設の利用に対するニーズも変化しています。これらのことを踏まえ、足りない施設や使わない施設を統廃合などにより時代に合わせた適正な配置とし、管理していくことが重要です。このことは私たち市民一人ひとりの課題として捉え、真剣に考えながら取り組まなければなりません。これらの問題を先送りすることは、秩父市の将来を担う世代に重い負担を与えることにつながります。
市では各計画に基づいて公共施設の適正な管理を今後も進めていきますので、市民の皆さんのご理解・ご協力をお願いします。(市報ちちぶ11月号に続く)
問合せ:FM推進課
【電話】26-1131
<この記事についてアンケートにご協力ください。>