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■前立腺肥大症(BPH)
前立腺は男性特有の臓器で膀胱の出口で尿道を取り囲んでいます。正常な大きさは20ミリリットル以下、クルミ大の大きさです。前立腺が肥大すると尿道が圧迫されて排尿に関して色々な症状が出現します。50歳台から頻度が増加し、50歳台30%、60歳台60%、70歳台80%、80歳台90%に肥大が認められますが、全てが治療を要するわけではありません。肥大して排尿症状を伴う場合に治療が必要になります。
症状は次の3種類です。
A(排尿症状)尿の勢いが弱い、排尿に時間がかかる、尿線が分かれる、排尿途中で尿が途切れる、排尿時に下肢部に力を入れないと出ない(腹圧排尿)
B(蓄尿症状)頻尿(特に夜間2回以上、1回量少ない)、尿意切迫感(急に我慢できないような強い尿意)
C(排尿後症状)残尿感(実際に排尿後に膀胱に残尿あり)排尿後にパンツをはくと尿がたらたらと漏れてしまう
以上のような症状のある男性は、まずかかりつけ医に相談して、薬物治療を受け、薬で改善しないか、更に症状が悪化する場合は、泌尿器科医へ紹介してもらうのが効率の良い治療法と思われます。

医師　平野進