■温和篤厚(おんわとっこう)
羽生市長 河田晃明
市民の皆様、明けましておめでとうございます。皆様には輝かしい令和6年の新春を健やかにお迎えのことと、心からお慶び申し上げます。
また、旧年中は、市政の推進に深いご理解と温かいご支援をいただき、心から感謝申し上げます。
昨年を振り返りますと、約3年間続いたコロナ禍も一応の落ち着きを見せ、羽生夏まつりや商工まつりなど、さまざまなイベントを関係皆様のご協力により開催することができ、市民の皆様の楽しそうな姿を拝見し、ようやく街に活気が戻りつつあると思われる年でありました。
しかし、世界に目を向けますと、依然として続くロシアのウクライナ侵攻や混乱する中東情勢など、不穏な状態が続いており、立場や考え方が異なる者同士がお互いを非難しあうなど、社会の分断が進んでいます。
そこで私は今年の書を「温和篤厚(おんわとっこう)」といたしました。「温和」は穏やかで人と争わないこと。「篤厚」は人情が厚く、心遣いのこまやかなこと。つまり「穏やかで人と争わず、誠実なこと」です。今年一年、常にこの気持ちを忘れずに、市民の皆様の多様な御意見をしっかりと受け止め、一つ一つの課題に正面から誠実に向き合って、皆様とともに力を合わせて、羽生市の発展のために尽くしてまいります。
さて、昨年は、物価高騰対策として、生活困窮世帯への生活支援や学校給食費の2か月無償化、水道料金の2か月減免など、市民生活を守るため、できる限りの対策を実施しました。また、さらなる子育て支援策として、子ども医療費の無償対象年齢を18歳までに拡大するとともに、羽生市子育てアプリを導入し、スマートフォンで子どもの成長の記録や予防接種のスケジュール管理等ができるようになりました。企業誘致も順調に進み、上岩瀬産業団地は造成が完了し、岩瀬土地区画整理事業北工区では、工場建設の槌音が響いています。そして、これまでの取組が実を結び、羽生市は、東洋経済新報社の住みよさランキング2023で県内第5位となりました。特に「市民一人当たりの大規模小売店舗面積」が全国1位で、羽生市の順位を押し上げています。
そして本年は、羽生市にとりまして、市制施行70周年という記念すべき年です。この節目を迎えられることに感謝し、市民の皆様とともにお祝いできることを大変うれしく思います。
本年も、未来に向けさらに前進するため、雇用と税収の確保のための企業誘致の推進、子育てに関し、一体的に相談支援を行う機能を有する「こども家庭センター」の設置、令和7年4月開校に向けた井泉小学校・三田ヶ谷小学校・村君小学校の再編成準備、令和9年度完成に向けた行田市とのごみ処理施設共同整備の推進など、さまざまな事業に不退転の決意で取り組んでまいります。
そして、先人の方々が築いてきた「羽生市」を、次世代を担う若者たちをはじめ、多くの方々に住み続けたいと感じてもらえるよう、また、今を生きる市民の皆様に誇りと愛着をもって住み続けていただけるよう、本年もまちづくりに全力で取り組んでまいります。
市民の皆様におかれましては、市政に対するより一層のご支援とご協力を賜りますとともに、本年が皆様にとりまして、明るく希望に満ちた一年になりますことを心からお祈り申し上げ、私の年頭の挨拶といたします。
※「篤厚」の「篤」は環境依存文字のため、置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。
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