Shimano Takashi 島野孝さん
(三田ケ谷、39歳)
羽生のここが好き:春の桜、夏の田園風景、秋の紅葉、冬に見渡す山々など、四季折々の自然です。子どもと遊べる水郷公園も好きです。
次の方へ:老舗すし屋の板前。亡き父がお世話になり、自分も家族と食事に行きます。気さくで芯のある人、日比野好夫さんを紹介します。
■曽祖父から続く理容室。代々の思いを未来へ
市内で曽祖父の代から続く理容室を営む、島野孝さん。1歳から94歳まで、幅広い年齢層の地元客の容姿を整えています。
高校を卒業後、専門学校へ進み、学業の傍ら、市外の理容室に勤務。卒業後は住み込みで修業し、昼は仕事、夜は遅くまでカットの練習に明け暮れました。「師匠や先輩と共同生活で、10年間、仕事と特訓に打ち込む毎日。一人前になるための特別な時間でした」と振り返ります。
修業を終えて実家に戻り、3年間、親子で経営。事業承継を機に、店舗の新装開店の準備を進めていましたが、ある日、父が病に倒れ、入院後、帰らぬ人に。「入院中、私に息子が生まれ、病床の父はいつも家族の心配ばかり。職場復帰を願っていましたが、かなうことはありませんでした」と話します。その後、娘を授かり、二児の父として育児と仕事に奮闘。店は今年、リニューアル4周年を迎えます。
島野さんは、父の葬儀の時、常連客に言われた「4代目を待っている」という言葉を大切にしています。「地域の方の思いに感銘を受けました。おやじに負けない店をつくり、地元を盛り上げたい」と熱く語ります。
最近、3歳の息子が「床屋さん」という言葉を覚えたそうです。「今後も皆さんに感謝し、子どもの成長を見守りたい」。島野さんは、代々続く思いを守り、未来へとつないでいます。
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