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自治体の皆さまへ

特集 市民がつくる認知症カフェ

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埼玉県羽生市

NPO法人みんなのちから笑顔会グループ
悩んだり抱え込んだりせずに、同じ苦しみを持つ人たちが集まって、少しでも心が安らぐなら…。
自分らしく安心して暮らせる地域づくりを目指して、市民主体のカフェを開催し、認知症の理解を広めています。

■〝支援の輪を広げ人々の意識を変えていきたい〟
NPO法人みんなのちから笑顔会グループ
代表理事 清水智恵子さん

平成30年に結成した「みんなのちから笑顔会」は、認知症の方とご家族の心身の健康保持、地域に認知症の理解を広めるため、「つくろうカフェ」という認知症カフェを開催しています。月に一度、市内で開催され、認知症の方やご家族、それ以外の誰でも参加できます。

「つくろうカフェという名前には、作品を作ろう。友達を作ろう。居場所を作ろう。という思いが込められています」と話すのは、会を取りまとめる清水智恵子さん。以前は認知症対応型の共同生活介護施設に勤務し、事業所内の認知症カフェの担当を勤めていました。働くうち、事業所主体の運営に疑問を持ち、地域に知ってもらうには市民主体でやるべきだと思い、会を立ち上げました。
「お茶を飲みながら、何か手作業をし、話をする。認知症の方やご家族には、悩みや苦しみを話せる場が必要なんです」と語ります。会のホームページや市の広報での周知に加え、コロナ禍はウェブでの開催や、昨年は会場を増やすなどし、あの手この手で取り組んできました。結果、カフェの存在が広まり、参加者も定着し始めました。
5月から、会場をMD(エムディー) Library(ライブラリー)に変更し、作品づくり以外にも、歌声喫茶や、認知症についての勉強会、一般の方向けの認知症サポーター養成講座を予定しています。
「認知症は脳の病気。風邪をひいたら病院に行くのと同じで治療が必要です。誰でも起こり得るもので、恥ずかしい事ではありません。周りの人が認知症を正しく理解する事が大事です。介護するご家族は日々大変ですが、一人で抱え込まず、カフェに息抜きに来てください」

■会員の声
・認知症と家族の方は外出を恐れています。地域に理解がある場が必要です。誰でもミスや物忘れはあります。各自の良さを出し合い、支えあう事が大事です。
副代表理事 戸ヶ崎さん
・ものづくり担当で、毎回楽しみながら、作品を提案しています。四季に沿った作品作りを心掛けています。カフェには専門職も来ているので相談に来てください。
理事 曽根さん
・以前、1人で認知症の母の面倒を見ていましたが、ここに来て、「一人じゃないよ」と言われ救われました。同じ悩みを抱えている人に一人じゃないと伝えたいです。
会員 田辺さん
・認知症の方は、物事ができないもどかしさで、言動が過大になりがちです。周りは正常に戻そうとし、トラブルになります。気持ちに寄り添う事が大事です。
会員 柿崎さん
・会の方とは元々友達で、互いの家で編み物や粘土、押し花をしていました。カフェの参加者が作ったものを満足げに持ち帰る姿を見ると、うれしくなります。
会員 江森さん

■みんなのちから笑顔会
◇会員募集中
年齢・性別不問どなたでも歓迎

◇LINEで相談受付中
※詳細は本紙またはPDF版をご覧ください。
※市では、行方不明になった認知症の方の、早期発見・事故の未然防止のため、徘徊ステッカーを配布しています。詳しくは本紙24ページをご覧ください。

■つくろうカフェ(認知症カフェ)
認知症について気軽に話せる集まりです。介護経験者がスタッフにおり、誰でも参加できます。お茶を飲みながらお話をして気分転換、ストレス発散をしませんか。参加申し込みは不要。
開催日:5月10日・6月14日・7月12日(金)(8月以降も毎月第2金曜日に開催)
時間:13時30分~15時30分
会場:MD Library(中央2-5-26)

問合せ:NPO法人みんなのちから笑顔会グループ
【電話】048-538-7855

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〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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