■人生会議(人生百年時代に向けて)
健康意識の変化、医学の進歩などにより人生百年時代を迎えた。歳を重ねる事により人生はより深く尊い物になっていく。充実したセカンドライフを送れる事はとても幸せな事である。同時に命は有限であり、限りある命に向き合う事で今をより良く生きることが出来る。
人間は命の危険が迫った状態になると約70%の人が自ら希望す医療やケアを人に伝える事が難しく人生の最後が自分の希望と異なる物になる可能性がある。自分らしく生きる為に本人が主体となり家族や近しい人、主治医、ケアチームと一緒に人生をどのように幕引きをするか、話し合う事が人生会議である。体は日々変化していき、主治医による医学的意見、介護の状態を考慮し何度も話し合いを重ねる事で日々考えは変化していく。希望はいつでも何度でも変更でき、話し合った内容を記録して行くのが意思表示ノートである。
このノートには思わぬ事故や病気により回復の見込みがなく間もなく死が訪れる状態の時にどこまでの延命治療を希望するか記入することが出来る。
死は縁起が悪いと人生会議を行う事が難しいと思われるが、元気なうちから死に対して向き合う事により、より良く生きる事につながると前向きな考えが重要である。医師会では定期的に人生会議について講演会を行っています。興味のある方は市役所に問い合わせてください。
医師 渡辺直人
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