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特集(手話)

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埼玉県蓮田市

手話を知っていますか。テレビやインターネットで手話を目にする機会も増えましたが、私たちは手話という言語についてどれだけ理解しているのでしょうか。今回は手話でコミュニケーションをする人たちについて特集します。 

■手話とは
手話は、主に聴覚障がいのある人が話す、音声言語である日本語等とは異なる一つの言語です。手話には書き言葉はありませんが、手の形や表情、体の動きによって考えや気持ちなどさまざまな意味を視覚的に表現します。聴覚障がいのある人にとって手話は、生活していくためにとても重要な言語です。

■手話は世界共通ではない
手話は聴覚障がいのある人の集まりから生まれ、発展した言語です。音声言語が国や文化で異なるように、手話も地域で異なっています。手話の世界共通語としては、多くの国の人にとって分かりやすい表現で作られた国際手話があります。ろう者の世界的な交流の場である世界ろう者会議や、ろう者の国際的スポーツ大会であるデフリンピックなどの場では、公用語として国際手話が話されています。

■手話で話してみよう
○こんにちは
右手の人さし指と中指を立てて額に当てる→両手の人差し指を立てて向かい合わせ、同時に折り曲げる

○ありがとう
頭を軽く下げながら、左手の甲を右手の小指側でトンとたたいて上げる

○しましたか?
首を少しかしげて、右手の人さし指を立て、左右に軽く振る

■手話言語条例
平成18年の国連総会で採択された障害者権利条約において、「言語とは、音声言語及び手話その他の形態の非音声言語をいう」と定められ、手話は言語であるということが国際的に認められました。日本では、平成23年の障害者基本法の改正で「言語(手話を含む)」と明記され、初めて手話が法的に言語として規定されました。条約や法律で手話が言語であると定められて以降、全国の自治体において「手話言語条例」の制定が進んでいます。蓮田市では、平成30年1月1日に蓮田市手話言語条例が施行されました。ろう者とろう者以外の人が、手話によってお互いを尊重し、理解し合い、手話を使用しやすい地域社会の実現を目指します。

■蓮田市手話言語条例
○基本理念
手話に対する理解の促進、手話の普及、手話を使用しやすい環境の整備は、ろう者が手話を言語としてたいせつに育んできたことを理解し、ろう者とろう者以外の者が手話により意思疎通を行う権利を尊重することを基本として行います。
○市の責務
手話に対する理解の促進、手話の普及、手話を使用しやすい環境の整備を推進します。
○市民の役割
基本理念の理解を深め、市の推進する施策に協力するよう努めることが求められています。

■聴覚障がい者の生活
聴覚障がいとは、耳が聞こえない、あるいは耳が聞こえにくいことです。また、生まれつき聞こえない人、病気やけがで聞こえなくなった人、年を取るにつれて聞こえにくくなった人など、人それぞれです。
○生活の困りごと
・周囲の人に気づいてもらえない
聴覚障がい者は、白杖や盲導犬を使う視覚障がい者と異なり外見から判断できないので、困っていることが周囲の人に気づいてもらえないことや理解してもらえないことがあります。
・周囲の状況が分からない
車や自転車の音や緊急車両のサイレン、電車のベルなどが聞こえないため、危険な目に合うことがあります。また緊急時の放送が聞こえず、状況判断ができないことがあります。
・放送や呼び出しに気づかない
市役所の窓口や銀行、病院などで名前を呼ばれても気づかなかったり、駅や車内、店内の放送が分からないことがあります。

■周囲ができる聴覚障がい者へのサポート
聴覚障がいは、聞こえ方が人によって違うため、適切な対応も人によって異なります。困っている様子の人を見かけたときは、どのような配慮をすればよいか、手話や筆談、口話などで本人に確認してみましょう。

■手話以外のコミュニケーション方法
○口話
口話は相手の口の動きを読み取る方法です。口の動きが分かるように正面からはっきり話してください。
○筆談
5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)を意識して文章は短く簡潔にまとめましょう。内容が的確に伝わるよう工夫しましょう。
○空文字
空中に字を書いて伝える方法です。文字は自分から見た向きで、一画ずつはっきり書きます。
○指文字
「あ」~「ん」までの50音を指の形で表す方法です。話し言葉や手話と併用して使われることもあります。

■登録手話通訳者派遣事業及び要約筆記者派遣事業
聴覚障がい者が日常生活の中でコミュニケーションを円滑に行えるようにするため、登録手話通訳者・要約筆記者を派遣しています。登録手話通訳者とは、蓮田市が実施する登録試験に合格し、さまざまな場面で手話通訳活動をすることができる者です。

■このサービスを利用できるかた
市内に住所を有する聴覚障がい者等・市内で手話通訳を要する事業を実施する公共的団体・市長が特に必要と認める者※要約筆記者派遣事業の利用については福祉課にご相談ください。

■登録手話通訳者インタビュー
・竹田克子さん
・小林玉枝さん
・藤原貴美子さん

○仕事の内容
登録手話通訳者は依頼を受けて派遣されます。依頼は通院やPTA事業、免許更新など日々の生活のなかで手話通訳が必要な場面全般にわたります。

○やりがい
理解してもらえたかどうかを重視しているので、意思疎通がうまくいき、相手が「分かった」という表情をしたときは手話通訳者として喜びを感じます。

○気をつけていること
聞こえている人が受け取る情報を聴覚障がいのある人にきちんと伝えられるように努めています。言葉をうまく置き換えてわかりやすい言葉で伝えるよう心がけています。

○市内の手話グループ手話「蓮の実会」
昭和56年7月に活動を始めた、手話を学んでいる聞こえる人の団体です。手話だけでなく、聞こえないことの不便さや、聞こえないことが原因で起こるいろいろな問題を、聞こえない人たちとともに考え話し合い、解決するためにさまざまな活動をしています。多くのかたがたに、手話をきっかけにして、聞こえない人の問題に関心を持ってもらい、理解していただいて、聞こえない人も聞こえる人も、誰もが住みよい社会になるよう努力しています。

問合せ:福祉課障害福祉担当【電話】048-768-3111(内線)138

お問い合わせ
所属課室:広報広聴課広報広聴担当
埼玉県蓮田市大字黒浜2799番地1
電話番号:048-768-3111
内線:215

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