私たちは日々の生活の中で買い物をし、ご飯を食べ、お風呂に入り、使用済みの物や不要な物は捨てるというように、たくさんの消費をしています。このあたりまえになっている消費行動も少し視点を変えることでSDGs、未来の社会に貢献できるようになることを知っていますか?
その方法がエシカル消費です。言葉だけ聞くと難しそうに感じるかもしれませんがそんなことはありません。誰にでも今日からできる優しい選択、エシカル消費を始めてみませんか?
■SDGs(持続可能な開発目標)
世界が直面している数多くの課題の解決に向けて2015年に国連で採択された2030年までの達成を目指す17の目標のことです。エシカル消費は、17の目標のうち、持続可能な生産消費形態を確保することを目的とした「12 つくる責任 つかう責任」と密接に関わっています。
■エシカル消費とは?
エシカルは直訳すると「倫理的な」という意味であり、エシカル消費とは「どのように作られたのか」「環境に配慮されているか」など、人や社会、地域、環境に配慮した消費行動のことです。私たちは商品やサービスを「安いか」「品質はどうか」などを考えて選びますが、その商品がどこで、どのように作られて私たちの手元に届いているかを意識している人は少ないのではないでしょうか。何気なく手に取った商品は、もしかしたら児童労働や環境破壊、種の絶滅や生態系の破壊などの社会的問題がその生産過程に隠れているかもしれません。持続可能な社会を実現するためには、このような社会的課題の解決に向けた消費行動へシフトしていくことが不可欠です。
この商品を選ぶことは社会にどんな影響があるのかを考え、そこにある課題を知り、課題解決につながる選択をすることが持続可能なよりよい未来につながっています。
○人や社会への配慮
社会的に立場の弱い人たちから搾取することで生産される商品があります。人・社会に配慮された商品を積極的に購入することで、より多くの人が安定した生活を送れるようになります。
○環境への配慮
現代社会では、過剰な経済活動の結果、資源の枯渇や気候変動など多くの環境問題が発生しています。環境に配慮した消費で次の世代に豊かな自然環境を残しましょう。
○地域への配慮
世界中から好きなものを選ぶことができる時代ですが、地元の商品にも目を向けてみましょう。地元で生産されたものを購入することで、地域社会や地域経済を応援することができます。
■私たちの消費には大きな力がある
児童労働や環境破壊のような社会的問題なんて聞くと「私ひとりが行動しても効果はあるのかな…」と思うかもしれません。確かに1人の消費が及ぼす効果は少ないかもしれません。しかし、エシカル消費に一人ひとりが取り組んだときの社会全体の効果で考えてみるとどうでしょう。2020年の日本の家計消費の総額は約280.5兆円で、これは名目国内総生産(GDP)の50パーセント以上を占めています。一人ひとりがエシカル消費に取り組み、家計消費内のエシカル消費の割合が増えていけば、全体では大きな効果を生む可能性があります。ここでは、私たちが今日から始められるエシカルな取組みの1例を紹介します。社会課題を自分事として捉え、エシカル消費で持続可能な社会の実現に貢献しましょう。
■優しい選択
○テマエドリ
すぐに食べるものを買うときは商品棚の手前にある商品を積極的に選び、食品ロスを減らしましょう。すぐには食べないものでも、いつまでに使うかを考えてなるべく無駄にしないように選んでみましょう。
○地産地消
地域で生産された食品をその地域で消費する地産地消は、地域活性化につながります。また輸送のためのエネルギーを減らすことができ、環境への負荷も小さくなります。
○寄付につながる商品
売上の一部が環境保護や被災地などの支援に充てられる商品です。関心がある事柄への支援につながる商品があれば選択肢に入れてみましょう。
○認証ラベル
社会や環境に配慮している商品の目印です。
○国際フェアトレード認証ラベル
生産者への適正な価格の支払い、労働環境保護、農薬使用規制、等の国際フェアトレード基準をクリアした製品には認証ラベルがついています。
○MSC「海のエコラベル」
水産資源や環境に配慮し、適切に管理された持続可能な漁業で獲られた天然の水産製品についています。
○エコマーク
厳しい審査基準をクリアし、商品のライフサイクルを通して環境への負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた商品についています。
■資源を大事に
○エコバッグ・マイボトル
買い物をするときにレジ袋ではなくマイバッグを使うことで、プラスチックごみの削減となり環境への負荷を減らすことができます。また、ペットボトルの生産には多くの石油が使用されています。マイボトルを持ち歩いて限りある天然資源を守りましょう。
○食品ロス削減
各家庭から発生するまだ食べられるのに廃棄される食品が244万トン(令和3年度)あります。食料資源の有効利用のため、必要な分だけ購入し、食べきれる量を作りましょう。また、調理を工夫することで、捨てる部分を減らすこともできます。
■出張まちの風景
○エシカル講座
令和5年11月19日図書館
蓮田市・スターバックスコーヒー蓮田サービスエリア(上り線)店とのコネクションプロジェクト「エシカルを考える」が県立蓮田松韻高校とも連携し行われました。ストアマネージャーの今西洋太さんを講師に、エシカルコーヒーができるまでのスターバックスの取組みやエシカルな社会の実現のために一人ひとりができることが紹介されました。
○資源の循環
リユース(再利用)
まだ使えるものを処分するときはリサイクルショップやバザー、フリマアプリの利用を検討してみましょう。使わなくなったものでも誰か必要としている人がいるかもしれません。
○フードバンク
フードバンクとは、まだ食べられるのに捨てられてしまう食品を寄附することで、必要な人にその食品を無料で提供する活動です。食品を買いすぎてしまったり、もらい物が余ってしまったときはフードバンクを活用してみましょう。
○エシカル消費実践中!県立蓮田松韻高校家庭部
裁縫や料理を通してエシカル消費を実践する蓮田松韻高校家庭部。コーヒーの豆かすで絞り染めした巾着を制作し、うたやの森フェスティバルやエシカル講座で配布したり、文化祭「松韻祭」ではエシカルな材料を使用して焼き上げたエシカルクッキーを販売しました。
問合せ:商工課消費生活担当【電話】048-768-3111(内線)235
お問い合わせ
所属課室:広報広聴課広報広聴担当
埼玉県蓮田市大字黒浜2799番地1
電話番号:048-768-3111
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