蓮田市で多い消費者トラブル(令和4年度)
商品やサービスの販売方法の多様化に伴い、悪質商法の手口も複雑化しています。トラブルを防ぐためには、消費者一人ひとりが「自分は大丈夫」と油断することなく、買い物・契約をする前に一度立ち止まって冷静に考え直すことが必要です。今回は消費者トラブルで相談が多い事例と被害に遭わないためのポイントや被害に遭った場合の対処法を紹介します。
■第1位 48件 定期購入・通信販売全般のトラブル
○インターネット通販の定期購入トラブル
「お試し500円」の格安のダイエット用健康食品をネットで見つけて1回のつもりで申し込んだが、回数縛りの定期購入契約になっていた。
解説:インターネット広告等を見て、通常より安く「お試し」で購入したところ、実は定期購入が条件だったというトラブルが発生しています。
トラブルに遭わないためのポイント:
・事業者名、運営責任者名、所在地、連絡先、利用規約など販売会社や取引に関する情報の記載があるかを確認し、さらに注文内容の最終確認画面で以下の内容を確認すること。
・「〇か月コース」「定期」「自動更新」など定期購入が条件になっていないか。
・支払総額・支払方法・返品特約はどうなっているか。
・証拠として最終確認画面をスクリーンショット(スマートフォンやパソコン等に表示されている画面を画像ファイルで保存する方法)で保存する。
○インターネット通販の偽サイト
有名家電メーカーのサイトだと思い、値引きされていた商品を買ったが、届かない。事業者とも連絡がとれず、販売サイトも削除されてしまった。
解説:正規の通販サイトの名称やロゴマーク、商品写真等をコピーしたサイトを作り、代金受け取り後も購入者へ商品を送らなかったり、他の商品を送ってくることがあります。
トラブルに遭わないためのポイント:
・日本語の表現が不自然、ブランド品・メーカー品で価格が極端に安いなど怪しい通販サイトでは注文しない。
・事業者名、所在地、連絡先、支払方法、URL(ホームページアドレス)などを見て、公式サイトかどうか確認する。
・事業者から「都合により商品が発送できなくなったため、〇〇payで返金する」などと連絡があったら詐欺の可能性がある。
■第2位 41件 携帯電話・光通信(〇〇光)・プロバイダの契約・解約などに関するトラブル
○光回線サービスの勧誘トラブル
現在契約中の大手通信事業者の代理店を名乗る事業者から電話があり、光回線の料金が安くなる手続きについて説明された。プラン変更だと思い申し込んだが、契約中の通信事業者とは関係ない別事業者との契約だったため解約したい。
解説:大手通信事業者等を装って消費者を信用させ、消費者が気づかないうちに契約先の事業者を変更させてしまう手口が問題となっています。
トラブルに遭わないためのポイント:
・勧誘されてもすぐに返事をしない。
・契約変更をする場合は、事業者名、サービス名、連絡先、契約内容を確認し、現在の契約内容と比較・検討する。
・電気通信事業法では、契約書面の受領から8日間が経過するまでは、消費者の都合で契約解除できる「初期契約解除制度」が設けられているため、解約の場合はすぐに事業者に申し出る。
■第3位 31件 訪問販売によるリフォームや点検商法、電力会社・ガス会社の乗り換え勧誘などのトラブル
○突然の訪問による不要・高額な家屋修理工事の勧誘トラブル
事業者が訪問してきて、「瓦がずれている。屋根に上がって無料で点検する」と言うので点検を依頼した。点検後、「あっちも危ない」「ついでだから」と、次々に勧誘され、契約して料金を支払ってしまった。後日、解約する旨やクーリング・オフをする旨を事業者に伝えるも、応じてもらえない。
解説:点検箇所をわざと壊して撮影し勧誘するなど、悪質なケースもみられます。原則、訪問販売は8日間以内であればクーリング・オフができますが、悪質な事業者では誠実に対応せず、返金がされないケースもあります。
トラブルに遭わないためのポイント:
・突然訪問を受けた際は、インターフォンや扉越しで対応し、安易に点検させない。
・点検後に修理を勧められてもその場で契約せず、複数の事業者から見積もりを取る。
・保険金を利用できるという話を安易に信じない。
最近では給湯器の点検と称して訪問してくる手口も流行しています。
■不本意な契約をしてしまった、契約を取り消したい…そんな時はクーリング・オフ制度を利用しましょう
○クーリング・オフとは
一旦契約の申込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定期間内であれば無条件で契約の申込みを撤回したり、契約を解除できる制度です。
○クーリング・オフの手続きの手順
1.契約書面を受け取った日を含めて8日または20日以内(取引の種類による)にはがきまたは電子メール等で事業者に通知する。
2.クーリング・オフを行った証拠を残すため、はがきで通知する場合は両面をコピーして保管する。メールの場合は画面のスクリーンショットを保存しておく。
3.はがきは特定記録郵便または簡易書留郵便で送る。
4.クレジット契約を結んでいるときはクレジット会社にも通知する。
◆クーリング・オフできる期間
○8日
・訪問販売
消費者の自宅など「店舗以外の場所」で行う取引
・特定継続的役務提供
エステティックサロン、語学教室など
・電話勧誘販売
電話で勧誘を受ける取引
・訪問購入
事業者が消費者の自宅に来て物品の購入を行う取引
○20日
・業務提供誘因販売取引
「仕事を提供するから仕事に使うための〇〇を買って」と勧誘する副業や内職商法
・連鎖販売取引
いわゆるマルチ商法
○原則クーリング・オフできないもの(例)
・店舗での購入
・通信販売
令和4年6月1日以降、改正特定商取引法により通販サイトなどネット通販を行うウェブサイトにおいて、誤認させる表示により申込みをした場合は、契約を取り消せる可能性があります。
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