誰もが健康に暮らせるまちづくりを推進 市立病院建替えへ

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耐震整備や設備更新のため、建替えが決定した市立病院。市民の皆さんの健康を第一に、新たな地域の中核病院を目指して整備を進めます。

■令和9年度着工目指し新しい病院整備を検討
令和2年からの新型コロナウイルス感染拡大の中で、患者の受け入れやPCR検査の実施、ワクチン接種など、市内における新型コロナ対応に積極的に取り組んできた市立病院は、多くの皆さんから喜ばれ、暮らしの安心を広げてきました。
そのような市立病院の大きな課題は、昭和45年に建築された施設の耐震化です。このままでは、良質な医療を提供することが難しくなってくることから、この間、「蕨市立病院施設整備検討委員会」において、耐震整備を中心とした検討を進めてきました。そして、今年1月に既存施設での耐震化は難しいとの判断をし、これを受け、市は建替えをする方針を決定しました。引き続き検討委員会では、病院の建替えの手法について、検討を進めているところです。具体的な建替えの手法については、現在地や移転での3つの案を検討していますが、いずれも着工は令和9年度を目指しており、移転新築であれば、10年度に完成する計画となっています。

■健康で幸せに暮らせるまちづくりの重点施設
市民の皆さんが健康で幸せに暮らせるまちづくりは、とてもたいせつな施策です。
子どもが急な病気になったとき、あるいは、高齢者の医療のサポートなど、ふだんの暮らしの中で困ることなく医療が受けられることはまちの強みとなります。全国的には、医師不足等が大きな問題となっているなど、自治体病院は厳しい経営環境が続いていますが、市立病院においては医師の確保について、東京医科大学や埼玉医科大学との医師派遣の連携を深めています。
これからも市内唯一の小児を含めた二次救急や周産期医療の提供、更に、超高齢社会の中での高齢者医療への対応を図り、世代を問わず誰もが安心できるような医療機能の充実を目指し、病院の建替え整備を進めていきます。

問合せ：市立病院
【電話】432・2277

■市立病院の概要
建築年：昭和45年11月
所在地：北町2-12-18
延床面積：6,865.65平方メートル(敷地面積5,645.51平方メートル)
建物構造：
本館…鉄筋コンクリート5階建
サービス棟…鉄筋コンクリート2階建
リハビリ棟…鉄骨4階建
診療科目：内科(人工透析科)・小児科・外科(皮膚科)・整形外科(リハビリテーション科)・産婦人科・眼科・耳鼻咽喉科
病床数：130床(内科病棟52床・混合病棟53床・産科病棟25床)
受診その他市立病院の詳細については市ホームページを御覧ください

■市内唯一の分娩機関で二次救急指定病院　市民の健康と命を守る市立病院
妊婦の皆さんが安心して出産できるように、産婦人科医師が24時間365日待機し、万全を期した体制を整備。年間分娩件数は244件(令和4年度)と、市民出生数の半数以上に相当する分娩が行われています。
内科と産婦人科は、24時間365日、小児科は土・日・祝日の救急医療体制を確保。蕨戸田地区の小児救急医療支援事業では、市立病院が年間526件(令和4年度)と、全利用者の7割近くを受け持っています。

○コロナ対応でも重要な役割担う
多い日には200人を超える発熱外来の患者の検査・診療を実施したほか、感染者の受け入れ体制を拡充するなど対応に全力を挙げてきました。

■市立病院建替え整備案について
病院は、他の公共施設と違い、企業会計による経営を行っています。そのため建替えには経営面も考えた整備が重要で、検討委員会では、現在地建替え2案及び移転1案の計3案について検討を進めており、今年度中にはその方向性を示します。

[建替え整備案]
A案：施設を段階的に解体し、建築スペースを確保しながら建替え
B案：外来機能を敷地外に一時移転し、施設全体を一体的に建替え
C案：別敷地への移転新築
3つの案いずれも、病室は130床で、現行よりも広々とした病室となるほか、外来も現行の診療の継続を基本に、新興感染症などへの対応も計画しています

■市民の声
○一段と利用しやすい病院に　渡辺　千聖(わたなべ　ちさと)さん　中央7丁目
以前、産婦人科を利用していたときに、先生が優しく、親身に対応してくれたのが印象的でした。建替えで、設備が新しくなるとともに、明るく利用しやすい病院に生まれ変わると良いですね。

○できるだけ早い整備を期待　塚越　司郎(つかごし　しろう)さん　錦町2丁目
夫婦ともに利用していますが、やはり市立病院で診てもらうと、安心感がありますね。耐震性を確保するためにも、市民への影響を考慮しながら、なるべく早期の建替えをお願いします。