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輝いてます ひと

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埼玉県蕨市

蕨書道連盟 会長
齋藤 葩雪(さいとう はせつ)さん

■筆にこめる未来への思い
書歴55年、凜(りん)とした姿で筆を進める齋藤葩雪さん(80歳・南町4丁目)。蕨書道連盟の会長として、伝統文化の書道を後世に伝えるべく、日々活動しています。
長女が一歳になり、育児に慣れてきた頃、書道に本気で取り組みたいと思い立ち、通信教育を受講し始めます。興味を持つと努力を惜しまない齋藤さん。5年で師範に合格すると、早々に千葉県四街道市で教室を開設し、たくさんの子どもたちに書道の楽しさを伝えながら、後に文化功労者となる小山やす子さんに自身も約10年間師事するなど、華やかな書風を追い求めます。
44歳の時に蕨市へ転入した齋藤さんは、「書を愛し、研鑽に励んで来た人たちをつなぎ、蕨の文化を発展させたい」という連盟の理念に賛同し、入会します。市展や南町文化展など、蕨の文化芸術のために献身的な活動を続け、平成26年に会長に就任。長年、日本文化の象徴である文字を美しく書く喜びを、子どもからお年寄りまで伝えてきた齋藤さんですが、時代と共に薄れゆく書道文化を憂慮していました。
そんなある日、近所のお母さんから「書道の宿題は家庭では教えられない」と相談を受けました。その時「いよいよ書道がなじみのないものになっている」と危機感を覚え、書道連盟主催で夏休みの課題を題材に講座をしませんかと会員に呼びかけました。齋藤さんの熱意に「書道文化のためならば」と皆さんがボランティアで講師を務め、今月6日に講座を初開催します。
「文化の継承はもちろん、子どもたちに書道は身近で楽しいと感じてほしいです」とお手本を書くその姿から、強い使命感が伝わってきます。書道へのひたむきな思いがこもった美しい文字は、未来への道しるべとなるでしょう。

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