現施設の耐震化は難しいと判断し、建替え方法の検討を続けてきた市立病院。この度、施設整備検討委員会の報告書がまとまりましたので紹介します。
■検討結果は移転建替え既存の公共用地を活用
地域の中核病院として救急医療を担い、市内唯一の分娩施設であるなど、市民の命と健康を守る市立病院。昭和45年に建設され、施設の耐震化が大きな課題となっていますが、昨年1月に蕨市立病院施設整備検討委員会から、「既存施設での耐震化・長寿命化は難しく、建替えがふさわしい」との報告を受け、市は建替えをする方針を決定。その後、同委員会において建替え方法の検討を進め、11月、検討結果の報告書がまとまりました。
報告書では、現地建替えについては、移転建替えに比べて建設期間が長期となり、建設コストも割高になるうえ、工事期間中の医療提供体制の縮小・休止、更にそれに伴う病院経営への影響でトータルコストが20億円以上高くなることから、整備方法として非常に難しいと判断されました。そのため、移転先を検討した結果、新たな敷地の確保が民有地を含め困難であり、公共用地の活用が妥当と判断されました。その中で、病院から西へ約500メートルの場所にある西公民館・松原会館を含む一体的な敷地が、病院建設に必要な面積を確保できることに加え、患者や救急車などの動線を確保しやすいこと、敷地の形状が整っており医療機能の配置もしやすいことから、最もふさわしい移転候補地であると結論づけられました。また、総合社会福祉センターに隣接しており、福祉や介護との連携も期待できます。病院の移転候補地にある西公民館と松原会館については、市民から寄附をいただいた錦町5丁目の土地に移転し、そこで複合施設として整備することが可能です。
■地域に愛される病院へ建替え整備を進めます
市ではこの建替え方針案について、今後、有識者や公募による市民などで構成される「蕨市立病院整備検討審議会」の設置や説明会(詳細左欄)などで市民の皆さんの声を伺いながら、3月までに決定するとともに、来年度にかけ、新病院の基本構想・基本計画の策定に取り組んでいく考えです。今後も病院の建替え事業を着実に進め、誰もが健康に暮らせるまちを目指します。
■市立病院の概要
建築年:昭和45年11月
所在地:北町2-12-18
延床面積:6,865.65平方メートル(敷地面積5,645.51平方メートル)
建物構造:
本館…鉄筋コンクリート5階建
サービス棟…鉄筋コンクリート2階建
リハビリ棟…鉄骨4階建
診療科目:内科(人工透析科)・小児科・外科(皮膚科)・整形外科(リハビリテーション科)・産婦人科・眼科・耳鼻咽喉科
病床数:130床(内科病棟52床・混合病棟53床・産科病棟25床)
受診その他市立病院の詳細は市ホームページを御覧ください
■市立病院からのお知らせ
○蕨市立病院整備検討審議会委員の募集
対象:18歳以上で平日昼間に開催する審議会(月1回程度)に出席できる市民 3人
任期:1月~来年3月(予定) ※初回は17日(水)午後2時半
報酬:行政委員会委員等の報酬及び費用弁償支給条例に基づき支給
応募:市立病院、各公民館、市ホームページにある応募用紙に必要事項を記入し、13日(土)正午までに持参、郵送(必着)、Eメールで同院(北町2-12-18【メール】byouin-rebuild@city.warabi.saitama.jp)
○病院移転に関する市民説明会
日時:(1)21日(日)(2)25日(木)
いずれも午後7時から1時間程度
場所:(1)中央公民館(2)東公民館
内容:病院の移転建替えについての説明及び質疑応答
対象:どなたでも
問合せ:市立病院
【電話】432・2277
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