今月3日から9日までは障害福祉への理解を深める「障害者週間」です。そこで本紙2ページから5ページまでは、私たちのまち蕨のコミュニティの一員として、自分らしく暮らす障害のある人や、その支援者の皆さんを特集します。
『障害のある人とない人が、地域でともに支え合うまちわらび』を基本理念として、市は障害福祉に取り組んでいます。これは、そこに暮らすみんなが支え合い、地域をともに創る、地域共生社会の実現を目指すものです。
市内では、令和2年度に17施設だった障害者福祉関連施設が現在31施設まで増えるなど、障害福祉サービスの体制が徐々に充実しています。こうした専門職による適切な支援に加えて、障害のある人がコミュニティの一員として地域や社会に参加しやすいまちづくりが進むことで、障害のある人もない人もそれぞれの個性や能力を発揮し、住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられるまちが実現します。そして、そのためには私たち一人ひとりが障害に対する正しい知識や理解を持ち、差別や偏見のない社会を目指すことが必要です。そこで本紙3ページからは、地域や社会で積極的に役割を持ち、自分らしく暮らす障害のある人と、その暮らしを支える支援者や地域の声を紹介します。
市役所1階にあるCafeふわりは、訪れる人がほっと憩えるスペースで、窓口の待ち時間にコーヒーを楽しむ人や友人との待ち合わせに利用する人など、連日多くのお客さんでにぎわいます。
運営するのは、障害のある人の生活介護や就労支援など幅広く支援を担う多機能型事業所スマイラ松原で、同施設利用者の皆さんが働いています。カフェではコーヒーなどの飲み物のほか、スマイラ松原の焼きたてパン、サンドイッチなどを販売。ランチタイムには行列ができることもあり、仕事は大忙しですが、店員として働く利用者のお一人は「スマイラ松原でパンを焼くのも、Cafeふわりで働くのも楽しいです」と、はにかんだ笑顔を見せてくれました。
スマイラ松原では、これまでも総合社会福祉センターでパン販売を行ってきましたが、生活支援員の小湊 紗姫(こみなと さき)さんは「福祉施設を離れ、さまざまな人が行き交う市役所で活動が始まったことは、とても意味のあることなんです」と言います。お客さんと触れ合う機会が増えることで、利用者へのよい刺激になるだけでなく、カフェ利用を通じて、地域の人にスマイラ松原の活動を知ってもらい、また、利用者を身近に感じてもらうことで、障害への理解が深まることも期待しています。
また、市では3日~9日の障害者週間に、障害福祉についての関心と理解を深めるきっかけとしていただこうと、同じく市役所1階で、障害福祉サービス事業所による啓発イベントを実施します(詳細下記)。日頃の活動を知り、交流する機会となりますので、Cafeふわりと併せて、ぜひ、お立ち寄りください。
■蕨市障害者週間の催し
3日から9日は障害者週間です。この1週間は市役所1階で市内の障害福祉サービス事業所が販売コーナーや体験ブース、パネル展示などを行います。事業所ごとの内容やスケジュールは下記をご参照ください。
※イエローリボンは障害のある人もない人もともに暮らす社会を目指すシンボルマーク。蕨市障害者週間の催しでもイエローリボンを配布します。
ところ:市役所1階 多目的会議室
詳細:福祉総務課
【電話】433・7754
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