■第2回「今年は、三方領知替から200年」
秋深まるまちなかで、えんじ色ののぼりや横断幕にお気づきですか?そこに記されているのは…、そう、「三方領知替200年」。
今から200年前、忍藩・白河藩・桑名藩の藩主が玉突きで転封となる三方領知替を徳川幕府が発令しました。これによりわが忍藩には、阿部家に替わり桑名から(奥平)松平家が入城します。
転封とは、藩主の交替により武家階級の人々が総入れ替えとなるだけでなく、さまざまな文化も持ち込まれる、まさに世紀の大転換です。新たな藩主松平家は、家臣の数が多いため武家屋敷が不足し、弓術の稽古場である矢場や、持田村、下忍村まで武家長屋が拡大したといいます。東照宮、埼玉の天祥寺、城西の桃林寺、駒形の大藏寺といった寺社は桑名から移転し、藩校進脩館も忍城下で再開されました。
私は、行田を行田たらしめるのは、忍城を中心に培われた城下町独特の風土だと感じています。藩主松平忠堯(ただたか)が入城した11月12日には行田商工祭・忍城時代まつりが行われます。年末には記念トークショー(本紙5ページ参照)も予定しています。十万石の城下町だからこそできる「三方領知替200年」藩学進脩館横額を、一緒に盛り上げましょう。
行田市長 行田邦子
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