文字サイズ
自治体の皆さまへ

三方領知替(さんぽうりょうちがえ)200年

1/23

埼玉県行田市

行田市、三重県桑名市、福島県白河市の3市は、文政6年(1823)、江戸幕府の命令により3藩間の大掛かりな国替え(三方領知替)で藩主が入れ替わった歴史的なつながりがあります。このことがきっかけとなり、3市は平成10年11月9日に友好都市を締結しました。
今年は、この三方領知替からちょうど200年、さらには友好都市締結から25年を迎えます。市では、この記念すべき年をさまざまな取り組みを通じて、市民をはじめ多くの皆さんと盛り上げていきます。

■三方領知替とは
文政6年(1823)3月24日、幕府は陸奥国白河藩主・(久松)松平定永(さだなが)を伊勢国桑名藩主へ、伊勢国桑名藩主・(奥平)松平忠堯(ただたか)を武蔵国忍藩主へ、武蔵国忍藩主・阿部正権(まさのり)を陸奥国白河藩主へと国替えを発令しました。このように3つの大名家が同時に玉突き状態で転封(※)となることを三方領知替といいます。
一般的に国替えの理由は公にされないため、実施の直接的な要因を特定するのは難しいですが、白河藩主の松平定永が房総半島沿岸警備に関わって桑名への国替えを希望していたこと、忍藩主の阿部正権が徳川幕府へのお目見えを果たせていなかったことなどが国替えに何らかの影響を及ぼしたのではないかと考えられています。
国替え先には、大名と家臣団によってさまざまな異文化がもたらされました。桑名藩から忍藩にやってきた松平忠堯は、桑名時代に開いた藩校進脩館を忍城下で再興し、その名は現在の県立進修館高等学校の校名に受け継がれています。また、本市の忍東照宮(本丸)や天祥寺(埼玉)、大蔵寺(駒形)、桃林寺(城西)も松平家ゆかりの寺社として国替え後に開かれました。
※転封とは、江戸時代に大名の領地を幕命で替えること

■福島県白河市 みちのくの玄関口
福島県の南部中央に位置する白河市は、古来より交通の要衝の地として栄え、白河関跡、小峰城跡、南湖公園の三史跡を代表に、歴史と文化が色濃く現代へと受け継がれています。白河ラーメンや日本酒など豊かな食文化を有し、首都圏に隣接する立地条件や恵まれた自然風土などの地域特性により、四季を通して暮らしやすい生活環境が形成されています。
▽南湖公園(国指定史跡)
身分の差を越え誰もが憩える「士民共楽」の理念のもと享和元年(1801)に白河藩主・松平定信が築造した公園です。

▽白河関跡(国指定史跡)
白河関は奈良・平安時代ごろに人や物資の往来を取り締まる機能を有していたと考えられ、奥州三古関の一つに数えられています。文学の世界では、「歌枕」として都人の憧れの地となり、能因、西行、松尾芭蕉など多くの歌人・俳人たちが歌や句を残しています。

▽小峰城跡(国指定史跡)
小峰城は14世紀中ごろに小峰ヶ岡に城を構えたのが始まりで、寛永9年(1632)に江戸時代の初代藩主・丹羽長重が完成させた悌郭(ていかく)式の平山城です。

▽白河ラーメン
白河市のご当地ラーメンで、鶏ガラ醤油ベースのスープとコシのある手打ち縮れ麺が特徴です。

▽日本酒
全国新酒鑑評会で金賞を受賞する銘柄もあるなど、地元の人はもちろん、全国の日本酒ファンからも高い支持を受けています。

■三重県桑名市 東海道の宿場町・城下町
三重県の北部に位置する桑名市は、木曽三川の河口、伊勢湾の最奥部に面し、淡水と海水が混ざり合う栄養豊富な海で育つハマグリや海苔(のり)などが特産品です。江戸時代に整備された東海道五十三次の42番目の宿場町として古くから栄え、現在は、全国的にも有名なレジャー施設や商業施設などを擁する観光のまちとして親しまれています。
▽ナガシマリゾート
ナガシマスパーランド、ジャンボ海水プール、なばなの里、ジャズドリーム長島、名古屋アンパンマンこどもミュージアムandパーク、長島温泉「湯あみの島」、ホテル花水木などを擁する国内屈指の複合リゾート。子どもから大人まで楽しめます。

▽ハマグリ
「その手は桑名の焼き蛤」といわれ親しまれてきた江戸時代からの名物。ふっくらと身が大きく、濃厚な味わいが特徴です。

▽箱寿司
桑名市の伝統料理。昔懐かしい優しい味わいで、多くの市民から愛されています。

▽六華苑(重要文化財)
鹿鳴館の設計で有名なイギリス人建築家ジョサイア・コンドルが手掛けた二代諸戸清六の邸宅。映画・ドラマのロケ地としても活用されており、映画『わたしの幸せな結婚』や今年8月公開映画『リボルバー・リリー』で登場しています。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU