■第7回「災害への備えを、皆さんと一緒に」
「もう慣れましたか?」昨年5月に市長に就任してから、よく訊(き)かれる質問です。市長の職については、油断や慢心は大敵と心得て、あえて慣れないように気を付けています。行田での暮らしについてはというと、未だに慣れないものが「蛇」と「からっ風」です。行田ではまだ蛇に遭遇してはいないのですが、蛇が出るという話を聞くだけで(巳年生まれなのに)怖くなります。そして、ビュービュー、ウーウーと吹く夜中のからっ風は、なんだか怒られている気がして眠れなくなります。
からっ風の季節が終わり、蛇が眠りから覚める季節となりましたが、私がそれよりもはるかに恐れているのは、行田市が自然災害に襲われる事態です。自然災害が少ないといわれる行田市ですが、荒川・利根川という河川に囲まれ水害リスクは決して低くありません。また、大地震発生時には国・県・近隣市町の応援なしで、行田市が自らの力で対応することを想定しなければなりませんし、火災など二次災害も起こり得ます。
先月、古代蓮の里の行田タワーでの火災を想定した消防訓練を行いました。また、2月に開催された太井地区の体験防災訓練では、住民の皆さんと一緒になって、西中学校の生徒たちが消火訓練やAED体験などに参加しました。こうした防災訓練の実施など、災害対策は、市民一人一人、地域、行政、それぞれが役割を果たすことで効果を発揮します。
新年度が始まりましたが、市民の皆さんの命と安全を守るため、皆さんと一緒に、災害への備えを進めてまいります。
行田市長 行田邦子
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