■第9回「『外国人のためのサポート窓口』をつくったのはなぜ?」
3月1日、「外国人のためのサポート窓口」を行田市役所に設置しました。NHKのニュースにもなったため、市内外から予想以上の反響があり、メディアの影響をあらためて実感しています。行田市に住む外国人は2,242人(5月1日時点)、とりわけ外国人住民が多いわけではく、全国平均並みといえます。
では、なぜサポート窓口をつくったのか。きっかけは自治会長さんたちとの意見交換会でのことでした。さまざまなご意見をいただく中、思いの外多かったのが外国人住民に関することで、ごみ出しトラブルやコミュニケーションの取り方など、地域のまとめ役である自治会長さんたちが戸惑っている様子がひしひしと伝わってきたのです。
そこで、外国人の皆さんから、日々の生活での困りごとや疑問に思うことなどを直接聞いてみよう、ということになりました。市長と外国人住民との意見交換会は初めての試みでしたが、たくさんのヒントを得ることができました。
「外国人のためのサポート窓口をつくることにしました!」しばらくして、担当部長から告げられました。実は、市役所には4カ国語が使える職員がいて、彼女が外国人住民のサポートをしているのですが、これを正式な窓口として位置付けようというわけです。サポート窓口では、行政手続きだけでなく、生活相談や情報提供なども行うことにしています。市役所が外国人住民に不足している地域社会の情報を提供することによって、自治会長さんたちの課題解決にもつながると考えるからです。
外国人との共生社会は、私が国会議員時代から関心を持ち続けていたテーマで、実は専門学校で留学生に社会科を教えた経験もあります。今後、行田市においても外国人住民が増えることが十分予測されます。外国人との共生社会に、先手先手で取り組む必要があると考えています。
行田市長 行田邦子
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