■令和6年のCOVID-19感染症対策とその後
越谷市医師会 会長 原直(はらすなお)
新年あけましておめでとうございます。COVID-19が2020年に日本に上陸して早くも4年が経ちました。2021年よりワクチン接種が開始され、次々に変異する株に対応して、ワクチンも次々に開発されていきました。2023年春接種では基礎疾患のある人と65歳以上の高齢者が対象となり、現在の秋冬接種では全世代の人が対象となっております。今回の接種が特定接種(国が費用を出す接種)の最後になります。この4年間にCOVID-19の感染予防措置の影響で、他のウイルス性疾患が極端に減り乳幼児および小児の社会免疫が低下しました。そのため昨年よりインフルエンザ、アデノウイルス、RSウイルスや溶連菌が猛威を振るっております。しかしながらCOVID-19はまだ終わってはおりません。昨年の10月よりインフルエンザの流行に取って代わられましたが、年始明けにはCOVID-19の次の波が来ることが危惧されています。今回の秋冬接種のワクチンは、今までのワクチンとは違い全く新しい株(XBB-1.5)に対応しています。ワクチン接種は、ある程度感染を予防します。そして感染しても重症化を防ぎ、軽症で終わることが知られています。また、COVID-19の後遺症の出現率を減らし、後遺症の出た人にもワクチン接種をすることでその症状を軽減する効果もあります。まだ接種していない方はぜひ接種するようにしてください。
これまでのコロナ禍で、外出を控え巣籠時間が増えたために足腰が弱ってきていませんか?健康を維持するため可能な限り元の生活に戻し、どんどん歩き、動くようにしていきましょう。医療機関の受診も感染を恐れて控えていませんか?日常の医療は、感染防御をしてほぼ以前と同じ医療体制に戻ってきております。受診を控えることにより、疾患が進行して身体に悪影響が出ることがあります。受診控えはやめ、今まで通り受診するようにしましょう。
COVID-19がある程度落ちつくまで、越谷市医師会としては「適切かつ迅速に」対処してまいります。今年も感染症対策に御協力をお願いいたします。
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